第57話 バブの夢 ページ16
夏休みが始まった。
私は初日から部活があり、終わってからゴミ捨て場に向かう。
住処に着くと、バブが日陰で絵本を読んでいた。
「あ、お姉ちゃん!」
「バブそれ何?」
本を見ると、海の絵が描いてあった。
「お姉ちゃんは海いったことある?」
「あるけどだいぶ前だから覚えてないな。」
「そうなんだ…ジェリクルはお水苦手だから海やプールに行っちゃダメなの。でもバブは水の中で泳ぐのが夢なんだ…。」
そうなんだ…。
泳がせてあげたい、でも掟がある…。
でもバブの夢を叶えてあげたい…!
そうだ!
「大丈夫、私が泳がせてあげる!」
「えっ、どうやって?」
「明日のお楽しみにしてて!バブの夢、叶うよ!」
「ホント!?わーい!お姉ちゃんも一緒に泳ごう!」
「え?」
ちょっと待て。
と、いうことは親戚からもらったあの水着を着なければならないのか?
いや、別に変なデザインではない。水色で涼しげだし。
でもあれはセクシー過ぎて私にはハードルが高い…(汗)
「どうしたの?」
「あ、いやなんでもない。」
「そっか!明日一緒に泳ごうね!」
「う、うん!」
俺がいつもの様に見廻りをしていると、バブがこちらへかけて来た。
「お兄ちゃん、お兄ちゃん!」
「どうしたバブ?随分ご機嫌だな。」
「あのね、明日Aお姉ちゃんが泳がせてくれるの!」
「えっ、どうやって?」
「明日ここで待っててって言われたよ。お姉ちゃんも泳ぐんだ〜!バブの夢を叶えてくれるんだよ!」
「そうか、Aにありがとうって言うの、忘れるなよ。」
荷物をまとめて帰ろうとすると、マンカスに声をかけられた。
「すまないな、バブのわがままに付き合ってもらって…」
「わがまま?いえいえ、バブが喜ぶ顔が見たかったから…」
「そうか。…しかしここでどうやって泳ぐんだ?」
「内緒〜ジェリクルは見たことないかもね。楽しみにしてて!」
そう言うと私はトンネルに向かった。
…がここであの猫に遮られる。
「A!なーに話してたんだぁ?」
「あ、タガー、明日バブに泳がせてあげるんだけどどうやるのかって聞かれただけよ。」
「…どうやんの?」
「教えません。じゃあ私用事あるから。」
「いいじゃねぇか〜誰にも言わねぇからよ!」
「駄目!」
「いけずだな〜」
帰れずに困っていると、背後から気配が…。
「この変態つっぱり野郎…!」
マンカスが眉間にしわを寄せて立っていた。
あーあ…(汗)
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なおぴょん(プロフ) - **ぐるぷん**さん» 私も毎日聴いてますよ~♪ 札幌公演見に行きますか? (2014年10月10日 22時) (レス) id: 4de1711d69 (このIDを非表示/違反報告)
**ぐるぷん**(プロフ) - なおぴょんさん» 私も毎日聴いてます!私は福島です!( ̄^ ̄)ゞ (2014年10月10日 22時) (レス) id: d02575319c (このIDを非表示/違反報告)
ねねこ(プロフ) - **ぐるぷん**さん» 四季のアラジンオーディション、団員以外にもキャスト募集するので一和さんが出る可能性なある気がします。退団後も四季作品に契約で出ている方いますし…札幌開幕は来年の1月なので最低でも一年はやると思いますよ! (2014年10月6日 23時) (レス) id: 14bda2dd5b (このIDを非表示/違反報告)
なおぴょん(プロフ) - **ぐるぷん**さん» 私もCATSのCD持ってます!いいですよね〜(*^^*)ぐるぷんさんは、札幌に住んでいるんですか? (2014年10月6日 22時) (レス) id: 4de1711d69 (このIDを非表示/違反報告)
**ぐるぷん**(プロフ) - なおぴょんさん» キャッツ千秋楽迎えましたね!キャッツのCD聴くたびにキャッツ観たいな〜ってなります(T ^ T)受験終わるまで札幌でやってるかが不安で不安で(°_°) (2014年10月6日 22時) (レス) id: d02575319c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ねねこ | 作成日時:2014年7月8日 20時