ヤキモチの答え【カラ松】

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女の子は本当に毎日なにを食べているのだろうか?

そんな自分の疑問に「多分牧草とかなんだろうな、うん」と自問自答を繰り返しながら赤く染まった見慣れない道をゆっくりと歩んでいく

俺の背中にはぐっすりと気持ちよさそうに寝息を立てるAちゃんの姿


あれからぱくぱくと2人、怖いほどたくさんのケーキを食べて腹を満たした

…と、いうよりも腹が張り裂けそうな程のケーキを食べて正直胃もたれがすごい

そして食べぎたAちゃんは一瞬のうちに瞼をおろし、吸い込まれるように眠ってしまった

もちろんそれは予想外だったが、きっとAちゃんなら会計の時間になるとしっかり「払う」と言うだろう。それが彼女の性格だ

ここは男のもつ物だからそこに関しては助かった、とでも言っておこう

きっと俺は彼女のそういうところも好きなんだろうな

いつもは素直で純粋なのにびっくりする程礼儀正しいから変なところで頑固なのだ

それもどれも、全部全部愛おしい

自分でも怖いほどAちゃんに溺れている


「…っと」

Aちゃんを背負いなおすと改めてAちゃんの軽さに驚く

そしてさっきと同じような疑問を持ち、自分で勝手に解決する

こんな調子でかれこれ数十分歩いたところで背中から小さな声が聞こえてきた

「ん…?あれ…」

困惑する彼女も可愛くていつ意地悪をしたくなってしまう

「あぁ、おはようカラ松girl」

「カラ松ガール…??」

無意識なのか首をかしげる姿にまた胸がきゅんと脈打つ

「カラ松くん…!?」

「ご、ごめんなさい!!!重かったですよね!!!!」

謙虚に俺の背中から降りようとする彼女の背中を一際強い力で引き寄せる

「あの…、カラ松くん??」

「全然重くない。むしろもっと食べた方がいいと思うぞ?」

「あ、ありがとうございます…」

照れたように頬を赤く染める姿に胸がどきどきと高鳴る

彼女といると俺の心臓は休みなく脈を打つのだろう

「もう少し、このままでいさせてくれ」

「でも…」

「俺が、このままでいたいんだよ」

顔を反転させて困ったように笑うとAちゃんは目を見開いた

彼女の表情の意味はよく分からなかったが、そろそろ顔を前に向けないとなにかにぶつかってしまう

後ろ髪を引かれる思いで前を向く

夕日が目に眩しかった





「その表情はずるいです…」

彼女の言葉は温かい風にまぎれてよく聞こえなかった

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