〇 ページ36
『変なのって…フラン…あ、いや、そうですね、はい』
「ちょっと待つんじゃ、今凄く聞き逃しちゃいけない言葉が聞こえたんじゃが」
カクは膝立ちのままAの肩を掴む。
『き、気のせいじゃないですか？疲れて耳がイカれたんですよ』
Aは一生懸命横を向く。
「たまに、口悪いよな」
パウリーは他人事のように呟く。
『悪いかったですね、口が悪くて……』
私は目を細めて、パウリーを睨む。
寧ろ、ずっと敬語は無理。
頭を使うのは疲れる。
…。
さほど使ってないかもしれないけど…
「それよりもフラ『あ、パウリーさん、というか皆さん。宜しければこれ、どうぞ』
「…」
カクはぶすっという効果音が出そうな目を半目にしてAを見るがAは首をパウリーに向けている。
私はカクの手から抜け出す口実として用意しておいた紙袋をパウリーに向けて手を伸ばす。
パウリーはムクっと起き上がり、Aの紙袋を受け取り、中身を確認する。
「A、まだ話は…「うぉおおおお！おにぎりだ!!!!」
タイルストンのせいで言葉を掻き消されたカク。
「肉詰めもある…お前の手作りか？」
タッパーを出しながらAと会話をするパウリー。
『キッチンを借りて、作りました。お口に合わなければ是非、捨てて下さい』
「いや、普通そんなことしねぇが…いいのか？」
『なんですか、タダより良いものはないと言うじゃないですか』
「確かにそうだが…」
パウリーは紙袋を片手に後頭部をさする。
『要らないなら「ワシが貰うわい」いや、捨てて下さい』
「なんでじゃ、A！」
「ワシが食べたら問題あるんか！」とAの肩を揺らす。
ガクガク揺さぶられる中でAは『うわぁ！？』なんて声を上げるがワシの心の方が痛いんじゃ！
『え、だっ！だって、！』
「なんじゃ！」
カクの揺さぶりが止まる。
『カクさんは…家に帰ってから…かと…』
「！」
Aはため息を吐きそうなのを堪えながら、視線を地面に向けながら、『私、''最初''はカクさんの家にって話じゃ……』と呟いた。
カクの手が肩から離れる。
「そ、そうじゃ！」
「よいしょ」と膝立ちから立ち上がるカク。
''話してみた''
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 270人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ONEPIECE」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
アルっさん(プロフ) - 記念すべき100票目！しっかり満点で入れらせていただきました！続編の更新も頑張ってください(*´-`) (2019年10月10日 16時) (
レス) id: 16d5fcc0d9 (このIDを非表示/違反報告)
〇:『Hello,Girl』のURLです。リクエストはこちらに掲載 - http://uranai.nosv.org/u.php/novel/triall/ (2018年12月28日 21時) (レス) id: ccc2f83f1e (このIDを非表示/違反報告)
〇 - 午後のミル貝さん» ありがとうございます！良かったぁあ…面白いと言っていただけで嬉しいです！(´；ω；`)出来る限りで頑張ります！コメントありがとうございました！ (2018年12月28日 21時) (レス) id: ccc2f83f1e (このIDを非表示/違反報告)
午後のミル貝(プロフ) - とても話が面白くて読んでいて楽しいです！更新待っています (2018年12月28日 1時) (レス) id: 4f38584cb5 (このIDを非表示/違反報告)
〇 - 小桜藍さん» おまたせしましたぁ！★："代金"ですのでどうぞ！全話あげました！ (2018年11月28日 20時) (レス) id: ccc2f83f1e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：Marubox | 作成日時：2018年10月27日 22時
