２２８話 ページ9
あれから、数日が経った。
お兄ちゃんと一緒に生活するというのは、なかなか慣れない。
任務に行く時も、食事をする時も、必ずと言っていいほど引っ付いてくる。
これじゃあ一人で何も考えられない。
やっと一人になれたかと思えば、沢田綱吉達がしきりに話しかけてくる。
一番ビビったのは、雲雀恭弥。
あの戦闘狂が、私とすれ違う度に挨拶をしてくるんだ。
そして、やたらと世間話をしたがる。
それは後々、お兄ちゃんとの戦闘に効率良くもっていくための布石であることを私は知ることになるんだけど。
兎に角、全員の対応が気持ち悪すぎて仕方がない。
唯一、獄寺隼人の対応だけいつも通りで安心するぐらいだ。
まさか「10代目に向かって何言ってんだ！」という言葉に安心感を抱く日が来るとは……。
骸「藍、明日は式典ですよ？早く寝ないと」
『うん……。
もう少ししたら寝るから、お兄ちゃんは先に寝てて』
お兄ちゃんを部屋から追い出し、ソファに腰かけた。
明日は、沢田綱吉達ボンゴレ10代目ファミリーの継承式。
もとの世界ではもうすでに終わっている式典。
それをこの世界でもう一回、経験することになる。
しかも今回は客席からではなく、壇上でだ。
どうやらここでは、霧の守護者は私とお兄ちゃんの二人で担っているらしい。
だから明日、沢田綱吉に霧の守護者として仕えることを誓ってしまえば、私はお兄ちゃんと共にボンゴレ霧の守護者となってしまう。
多分、そうなってしまえばもう二度ともとの世界には戻れなくなってしまう。
だから、私の頭の中では明日の継承式を滅茶苦茶にするということは既に決まっている。
でもまだ、心の決心が出来ていない。
この数日、お兄ちゃんと暮らしてみてわかった。
例え縁を切っていても、家族なんだと。
こんなにも優しい温もりをくれるのは、家族以外ありえない。
二度と感じられないと思ったいた温かさ。
それを手離したくないと思ってしまう。
でも、ボスやスクアーロ、マーモンさんにベルにルッス姐にレヴィさんにグラ達と別れたくもない。
私に仲間の大切さと温かさを教えてくれた皆。
この世界では全員私に冷たいし、グラは勿論いない。
そんな皆は嫌だ。
どちらの温もりも、手離したくないと思ってしまう。
私は一体、どちらの温もりを選べばいいのか。
そんなことを考えているうちに、夜は更けていったーー……。
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桜(プロフ) - 2人の想いが通じ合って良かったですねぇ！ これからが一層楽しみです！ 更新はご自身のペースでいいと私は思います。いつでも待ってますから！ これからも一層、楽しみにしてます！ (2019年2月15日 18時) (
レス) id: f38863f7c8 (このIDを非表示/違反報告)
桜(プロフ) - 更新待ってました！ ボスへの想いに気が付いて、これからどうなるのか楽しみです！ これからも応援しています！ (2019年1月10日 18時) (レス) id: f38863f7c8 (このIDを非表示/違反報告)
葵 - めちゃくちゃ面白かったです!更新楽しみにしてます (2018年8月2日 17時) (レス) id: 742e9e233f (このIDを非表示/違反報告)
桜(プロフ) - 良かったです！ これからも応援してますので、自分ペースで更新してください！ 楽しみに待ってます！ (2018年4月1日 18時) (レス) id: f38863f7c8 (このIDを非表示/違反報告)
咲月(プロフ) - こちらで活動してもらいたいですが、他サイトに行くとしても応援してます！それと他サイトに移るなら、pixivオススメですよー (2018年3月11日 20時) (レス) id: 6dc0dcced2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雫 | 作成日時：2017年12月31日 22時
