２２４話 ページ5
イタリアの有名な観光スポットである、青の洞窟。
水中に開いた洞窟の入り口から入る太陽光が石灰を多く含んだ白い海底に反射することで、海が青い光をたたえるように輝くことから、そう呼ばれている。
晴れの日にしかその青色を拝むことができず、波が高いときは入場を制限される。
……これが、表で噂されている情報。
だけど、この噂には裏の人間しか知らない続きがある。
一般人が寄り付かない波の高い時、そして新月の次の日の朝４時４４分に、海の色が青色から藍色に変わる瞬間がある。
そのタイミングを狙って洞窟に入れば、ヘルリングを手に入れられるとか、そうでないとか。
全て、マーモンさん情報だ。
マーモンさんも試してみたかったらしいが、泳げないため断念したらしい。
私も正直泳ぎには自信がないが、まぁ何とかなるだろう。いざとなったら酸素ボンベを作り出せばいい。
……というわけで、青の洞窟にやって来た。
『うーん……良い天気だ』
観光目的なら、絶好の洞窟入り日和なんだろう。
だけど、今回私が求めている天気は嵐だ。
このままではヘルリングは手に入らない。
天気予報を確認してみると、どうやら１週間は晴れの予報らしい。
……嵐が来るまで待つのも良いが、今は時間が惜しい。帰る日はできる限り早い方がいい。
嵐なんて待ってられない。
そう結論付けた私は、早朝に有幻覚を駆使して嵐を巻き起こした。
天気予報士達には申し訳ないことをしたなぁ。
ほんと、ごめんなさい。
そう心で謝りながら、私は船を出して青の洞窟へと近づいた。
波が高くて、船では入れそうにない。やはり泳いでいくしかないみたいだ。
洞窟から離されないように船をしっかりと漕ぎ続け、途中から近くにあったスロープみたいな物に船を固定して準備を整える。
大丈夫だと、自分に嫌というほど言い聞かせた。
もうあの頃のような一人ぼっちの自分じゃない。
私には、帰る場所がある。
だから、そのためにも私は……。
『５秒前、４、３、２、１……』
０、と同時に私は船から飛び降り、洞窟の中へと潜っていった。
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桜(プロフ) - 2人の想いが通じ合って良かったですねぇ！ これからが一層楽しみです！ 更新はご自身のペースでいいと私は思います。いつでも待ってますから！ これからも一層、楽しみにしてます！ (2019年2月15日 18時) (
レス) id: f38863f7c8 (このIDを非表示/違反報告)
桜(プロフ) - 更新待ってました！ ボスへの想いに気が付いて、これからどうなるのか楽しみです！ これからも応援しています！ (2019年1月10日 18時) (レス) id: f38863f7c8 (このIDを非表示/違反報告)
葵 - めちゃくちゃ面白かったです!更新楽しみにしてます (2018年8月2日 17時) (レス) id: 742e9e233f (このIDを非表示/違反報告)
桜(プロフ) - 良かったです！ これからも応援してますので、自分ペースで更新してください！ 楽しみに待ってます！ (2018年4月1日 18時) (レス) id: f38863f7c8 (このIDを非表示/違反報告)
咲月(プロフ) - こちらで活動してもらいたいですが、他サイトに行くとしても応援してます！それと他サイトに移るなら、pixivオススメですよー (2018年3月11日 20時) (レス) id: 6dc0dcced2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雫 | 作成日時：2017年12月31日 22時
