２３３話 ページ17
グ「ルリ先輩ー！」
『ただいま、グラ』
ルネッタから欲求のヘルリングを渡された後、気がつけば私は青の洞窟ではなくヴァリアー城の前に立っていた。
まだ幻覚の中か、それとも夢の中かと疑ったが、中指に嵌められているヘルリングが怪しくその存在を主張していたためその線はないだろう。
全て夢ではない。
全部現実に起こったことで、私はちゃんと目的を果たして帰ってこれたんだ。
そう思うと、鼻の奥がツンっとした。
『えーっと、何日ぶり？』
グ「1ヶ月ぶりです！もうのたれ死んだんじゃないかって心配してたんですよ！」
『え、そんなに経ってたっけ？』
私からしたら数日くらいしか経ってないと思っていたが、どうやらそうではないらしい。
1ヶ月も経っていたなら少しでもお腹が空いていても可笑しくないのだが、全く気がつかなかった。
空腹ぐらいで超高速自己治癒能力は働かないはずなんだけど……。
摩訶不思議だと頭の中で考え込んでいると、ふと聞き覚えのある声が聞こえてきた。
ル《あそこは私が作った幻術空間内での出来事だからな。
あそこでの1日は此方で言うと１週間ほどにあたる》
ルネッタの声だ。
急いで辺りを見回してみたが、彼女の姿は見られない。
グラに少し変な目で見られながらもそれを続けていると、また声が響き渡った。
ル《リングを通してお前に念を送っているだけだ。
テレパシーみたいなものだと思っておけばいい》
つまり、私の頭の中でしかルネッタの声は聞こえないということらしい。
グラに「さっきから先輩何してるんですか？」と言われたけど、ここは適当に誤魔化しておくことにした。
『そんなことよりごめんね、1ヶ月も留守にしちゃって。
そっちは変わりない？』
グ「そうですね。
強いて言うなら隊長のダミ声に磨きがかかったぐらいですかね？」
『あー、それは少し厄介かも』
誰かとこんなに心を許して会話をするなんて久しぶりだから、かなり嬉しい。
幻術空間の中ではお兄ちゃん達を少なからず警戒していなくてはならなかったからね。
私が留守中の間の出来事等をグラから聞き、楽しく談笑しながら私はとりあえずボスに帰還したことを伝えるために執務室へと向かった。
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桜(プロフ) - 2人の想いが通じ合って良かったですねぇ！ これからが一層楽しみです！ 更新はご自身のペースでいいと私は思います。いつでも待ってますから！ これからも一層、楽しみにしてます！ (2019年2月15日 18時) (
レス) id: f38863f7c8 (このIDを非表示/違反報告)
桜(プロフ) - 更新待ってました！ ボスへの想いに気が付いて、これからどうなるのか楽しみです！ これからも応援しています！ (2019年1月10日 18時) (レス) id: f38863f7c8 (このIDを非表示/違反報告)
葵 - めちゃくちゃ面白かったです!更新楽しみにしてます (2018年8月2日 17時) (レス) id: 742e9e233f (このIDを非表示/違反報告)
桜(プロフ) - 良かったです！ これからも応援してますので、自分ペースで更新してください！ 楽しみに待ってます！ (2018年4月1日 18時) (レス) id: f38863f7c8 (このIDを非表示/違反報告)
咲月(プロフ) - こちらで活動してもらいたいですが、他サイトに行くとしても応援してます！それと他サイトに移るなら、pixivオススメですよー (2018年3月11日 20時) (レス) id: 6dc0dcced2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雫 | 作成日時：2017年12月31日 22時
