私であり、僕でもある大冒険 その2♪ 【ぼくらシリーズ】

-玄関開けたら飛んできたのは…- ページ49

ピンポーン


机の上で突っ伏していた僕は、その音で目が覚めた。


歌那谷)なんだよ…、こっちは眠くて限界だってのに。


昨日は夜遅くまであの山の地図という地図を調べて、すべて検証し、立体的な地図を作る所まで行ったのは覚えていて、その後は覚えていないから、そこで全てを出し切って寝てしまったというところか。


インターホンを見ると、神尾の顔が映っている。


歌那谷)居留守だな。


ガチャ


あれ？


家の鍵なんて渡してたっけ。


ガチャ


神尾が玄関を開けてきたので、物を投げた。


神尾)うおっ！((バシッ


神尾がキャッチする。


それを見て笑う。


神尾)“玄関開けたらサトウのご飯”ってか？
いい歓迎の証でw


僕が投げたのはレトルトご飯。


そこにあったから投げた。←


神尾)食べ物投げんなよ、あと朝飯食ったか？


歌那谷)お兄ちゃんが戻って来たりもしないのに、食欲があると？


神尾)愚問だったな、食べてる訳ないか。
じゃ、朝飯作るから食えよ。


歌那谷)頼んだ覚えはない。
それにうちの鍵どこで手に入れたんだよ。


神尾)お前のお兄さんから貰った。


神尾の告白に、僕は目を見張る。


歌那谷)はぁ？


神尾)もし僕がいなくなるような事が会ったらって。
最初は、お前の兄だなんて信じなかったよ？
でも、お前の髪の毛の色同じだったし、顔もほぼ一緒で、それに何よりあの事件の事を知ってたからな。


歌那谷)あぁ、お前が母親の言いなりになって起こした事件なw


神尾)うっせ。
あれ以来大人は基本的に信じてねーよ。


歌那谷)はいはい。
で？


神尾)その貰った直後にこんな事になって、最初はお前が入れてくれたから必要ないかと思ってたけど、今日は入れてくんないから使った。
それだけだ。


歌那谷)お兄ちゃんには僕がこうなるって分かってたのかもな〜…。
ちょっとショック…。


神尾)ん、今日はから揚げ。


歌那谷)朝からそんなもん作るとは、手馴れてるな。


神尾)母親があれ以来ヒステリックでな、料理とかしようとすると失敗するから。
それに俺の両親共働きだしw
料理は好きだしな。


歌那谷)…で？
今日は何のようだ？


神尾)あ、そうそう。
…学校行くぞw((ニカッ


僕は食べていたから揚げを噴出す。


歌那谷)はぁ？


神尾)おっと、これだって俺の独断じゃないぜ？
お兄ちゃんに頼まれたんだぜ☆


歌那谷)お前絶対楽しんでるだろ。


神尾はニヤニヤと笑う。


神尾)まぁな。
楽しいしw


楽しむな。


＊


次へどうぞ→

-未来が見える…訳がない-→←-I believe in Eiji and Toru….-

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す