私であり、僕でもある大冒険 その2♪ 【ぼくらシリーズ】

-歌那谷の様子- ページ19

安永)歌那谷が？


貴)ん〜、僕の発信機に気付いてくれるかな〜ってとこ。
イライラして衛星切っちゃったらアウトだけど、どう、元気にしてた？


俺は、どう答えて良いか迷った。


嘘でも元気だと言うべきか、本当の事を言うべきか。


まぁ、隠し通せるものでもないが。


安永)まぁ、うん。


曖昧に返した僕を見て、Aは笑った。


貴)どうせ、僕がいなくなって食欲なくなって、学校にも行かなくなって心配かけてるんだろうなぁ…。
全く、僕がいないと何にも出来ないんだから、あの馬鹿はw


見事に言い当ててしまった。


安永)流石だな。


貴)まぁ、発信機の電波は日に日に強めてるんだけどなぁ…。
後は見つけてくれるの待つのみって感じ。
そうでなくても、英治と徹が探してくれてるよ。
木下が口を割らないだけ。
もし、2人が連れてかれる様な事があれば、僕が木下を倒しちゃうもんね。
片手でチョチョイだよw


安永)Aは楽観的だな。


貴)いやだな、僕だって真剣に考えてるよ。


宇野)まぁ、殺す気はないみたいだから、食事は支給されるけど。


貴)殺されたら、2人ともアルラ星行けないねw


安永)行きたくねーし。
でも、2人とも無事で良かったw


俺もいつも通りに笑えた。


空気が和む。


安永)それにしても、皆心配してたぜ。
木下がUFOに連れて行かれちゃったとか言うからさぁ。


貴)本当は、地下の牢獄でのんびりしてました☆
なんてね♪


安永)ただただ此処で過ごしてたのか？


貴)だってそれ以外にする事ある？
逃げられないし、食事は支給されるし…。


宇野)トイレは監視付きだけど、自由に行けるし、逃げようにも此処の道全然分からないから、逃げようがない。


安永)そこまで計算されてるって事か…。


貴)そう言う事。


まぁそろそろ見つけて貰わないと困るのよ、歌那谷君。


我が弟の本気、ちゃんと見せて貰わないとね。


宇野)もう寝ようよ。


貴)あぁ、だけど、安永何も食べてないだろ？
パンならあるけど食べる？


安永)食う食う。
って、何でパン持ってるんだ？


宇野)あ〜、一応蓄えてるんだ。
フランスパンとかだと日にち持つから良いよね。


貴)フランスパンという名称は正式には存在しない。((ムスッ
フランスで作られたからフランスパン、そんな安易な名前を付けるのは浅はかな日本人だ。
このパンは普通にバゲットと言う。
最近ではちょっとおしゃれにパン・パリジャン又はバゲット・パリジェンヌと言う。
常識。


＊


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