鷹使いは忍術を学びに来ました！

40話 ページ41

帰る身支度をして、外に繋がる戸に手をかけた時、

舳丸「もう帰るんですか？」
舳丸さんを起こしてしまったようだ。
どう言い訳しようか。
A「…皆さんに迷惑をかけられませんので！」
舳丸「別にAさんの事迷惑なんて少しも思っていませんよ」
A「そうですか…ならいいんですが…実は用事を思い出したのです。この海から真逆の方向の場所なんです。また来ますよ。鴎もまた来ます。それを追い払うために来ますから。

偶に遊びに来るかもしれませんが…」
舳丸「…そうですか…わかりました。気を付けてください。あと、…その右手首の大丈夫ですか？なにかあったのですか？」
A「み…ぎてく…び…？」

右手首…？なにかあったっけ。
(父上「悪女は大人しくしてろ！」
A「い”っ…！辞めろよ！こんな事されて大人しく出来るかっ！」)
…！
あの時…左手首は傷が付いているから…右手首を…握ったのか…？
A「…大丈夫…で…す……じ、じゃあ！」
そう言って舳丸さんから逃げるように帰って行った。


まだ日も出ていない朝、
兵庫水軍の海に笛の音が強く響いた。

41話→←39話

ラッキーカラー

あずきいろ

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す