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エイジ君を怒らせてしまった。
これは全面的に私が悪い。
本当に申し訳ない。
朝、おはようすらも言ってもらえなくて、
目も合わせてもらえなかった。
私たちの空気がピリピリしていたからか
康太君は私のそばにずっといた。
(あぁ、こんな事じゃ今日も呼び出されちゃう)

案の定放課後に呼び出された。
 「アンタさ、わかってる?」
 「マジでやめて」
 「今日は康太とずっといたよね」
 「ケンカ売ってんの?」
先輩は手に持っていたバケツを私に向かって投げた。
正確にはバケツの中身。
水が私を制服ごと濡らす。
 「いい加減凝りなさいよ」
 「馬鹿すぎww」
 「ウケるんですけど」
楽しそうに笑いながら先輩が去っていく。
きっと少女漫画ならこういう所で
好きな人が助けに来てくれる。
だけど、誰も来ない。
私が昔の事を掘り返してぐちぐち言うから
罰が下ったんだ。

ふらふらと歩いて目の前の公園に何となく入った。
ベンチに倒れこむようにして座った。
そのうち何かが私の頭に当たる。
 『、ん、、、』
雨だった。
それでも動く気にはなれなくて
額や頬に濡れた髪が張り付く。
何処で、間違えたんだろう。
想う事すら悪い事になっていた。

 そ「ちょ、何してんの」
この声はエイジ君じゃない。
やっぱり少女漫画のようにはいかない。
ゆっくり声の方を向くとそらが立っていた。
 『そら、、久しぶり、、。
  クラス離れてから全く話してないもんね』
 そ「久しぶり、じゃなくて。
  何してんの、ずぶ濡れじゃん」
そらは傘の中に入れてくれていた。
 『あは、』
 そ「どうしたんだよ」
 『そらこそ、エイジ君たちと一緒じゃないの?』
 そ「それがさ、えいちゃんさっさと帰っちゃったんだよねぇ。
  何事か、と思ったんだけど俺らも解散」
 『そっか、、、』
 そ「えいちゃん心配してんだろ、早く帰れよ」
 『どうかな、、帰りたくないし』
 そ「どうかなって?」
そらが眉をひそめる。

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- ホワイトティーさん» ありがとうございます!嬉しいです、頑張りまする (2019年9月27日 17時) (レス) id: 792e13e06c (このIDを非表示/違反報告)
ホワイトティー - 初見です!内容がめっちゃ好きです!!これからも楽しみに読ませてもらいますね! (2019年9月27日 1時) (レス) id: d142de45b5 (このIDを非表示/違反報告)
- ふむさん» ありがとうございます。気を付けます。アドバイス、ありがとうございます (2019年9月16日 8時) (レス) id: 792e13e06c (このIDを非表示/違反報告)
ふむ - 文を改行してくれると読みやすいと思います。 (2019年9月16日 0時) (レス) id: 16fda0fde4 (このIDを非表示/違反報告)
- かなとさん» ごめんなさい、気づきませんでした。ご指摘、ありがとうございます。これからもお願いします。 (2019年9月15日 22時) (レス) id: 792e13e06c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:暇な洋介 | 作成日時:2019年9月14日 20時

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