ブルー・ストーン

浴衣 ページ17

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You Side









｢ 浴衣姿、見たいな ｣









なんて瑞稀先輩に言われ、渋々着てきた黄色の浴衣








目の前には、シンプルなデザインの浴衣を身に纏う瑞稀先輩








｢ み、瑞稀先輩…… ｣









｢ 黄色ね……まあまあじゃない？ ｣







相変わらず辛口評価な瑞稀先輩は








いつものふわふわな髪とは打って変わって








カッチリとセットされていて、おまけに耳掛けまでしていて、いつもよりも何倍もカッコよく見える








｢ 隣歩きたくないです…… ｣







チラチラと周りからの視線を感じる、中にはかっこいいーという声も






｢ 俺はお前のそばに居たいけど？ ｣








｢ っ……なんでいきなり素直になるんですか！ ｣








｢ 俺はいつだって素直ですよ〜 ｣








私をいじれて満足したのか、そっとさりげなく私の手を取り、ゆっくり歩き出す








｢ ……はぐれたら、俺が死ぬから ｣








｢ …お、大袈裟です！ ｣








｢ 彼女が迷子のお知らせで名前呼ばれたら恥ずかしくて学校行けないもん ｣








私が心配で死ぬのかと思った、そんなわけないか








｢ 瑞稀先輩、りんご飴食べたいです ｣








｢ 自分で買え ｣








｢ わかってますー！並びたいんですー！ ｣








彼氏に奢ってもらう、なんて夢溢れる願いをあっけなく崩されてちょっと複雑








｢ おじさん、りんご飴、一つください ｣








｢ すいません、もう一つ追加で ｣








｢ えっ、瑞稀先輩 ｣








｢ はい、二つで500円ねー ｣








一緒に並んでくれた瑞稀先輩がいきなり顔を出し、お会計までしてる







｢ ん、感謝しろよ ｣








｢ あ、えと、ありがとうございます…… ｣








突然の出来事に動揺を隠せないまま、再び手を繋ぎ、歩き出す









｢ あ、みずっくーん！ ｣








大きな声が聞こえてきて、浴衣姿で走ってくる優斗先輩と








綺麗なお姉さんと涼先輩とサチ先輩がこっちに来る








｢ 優斗、大きな声出さないで ｣








｢ いいじゃん別に！エリカなんでそんな大人しいの？！ ｣







多分、優斗先輩の彼女さん。スラッとしていて、スタイルのいい優斗先輩に釣り合う感じ、羨ましいなあ








｢ Aちゃん、だよね？ ｣








｢ あっ、はい ｣







｢ 優斗がいつもお世話になってます、あ、瑞稀の方がお世話になってるかな？(笑) ｣

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