ブルー・ストーン

余裕なんて ページ18

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You Side









｢ エリカ、余計なこと言わなくていい ｣







ご機嫌ななめな瑞稀先輩、








｢ よく優斗から聞いてるよ？こんな可愛い子泣かせるなんて私許さないよ？ ｣








エリカさんに後ろから抱きしめられる、いい匂いするなあ








｢ 大丈夫だよエリカ、瑞稀ぞっこんだから、Aちゃんに ｣








｢ そーそー！多分今も嫉妬してるよ、エリカに(笑) ｣







涼先輩とサチ先輩がエリカさんに告げる







｢ ……俺達準備あるからもう行くわ ｣








｢ え、ちょ、みずっくん速いって！ ｣








｢ またあとでねー！ ｣







と、どこかに向かう軽音部のみんな







残された二人でベンチに座る








｢ なんか、変わったね、瑞稀 ｣








｢ あ、あの ｣








｢ あ、勿論いい意味でだよ？(笑) ｣








さっきの瑞稀余裕無くて面白かった〜！なんて無邪気な笑顔を見せるエリカさん







｢ エリカさんすごく綺麗でびっくりしました ｣








｢ ふふ、ありがとう、嬉しいな〜 ｣








｢ 優斗先輩が惚れる理由がわかります(笑) ｣








｢ そうかな？告白したの私からだけど ｣








まさかのパターンに驚く







｢ 優斗、いつもふざけてるし、最初はこんな奴に惚れるか！って感じだったけど、私の負けだったな〜(笑) ｣








｢ 優斗先輩、モテますよね……？ ｣








｢ あんなうるさい奴の魅力なんて私だけが知ってればそれでいいのにね〜！毎日毎日必死！(笑) ｣








｢ エリカさんでも、必死になるんですね、自信もっていいのに ｣







エリカさんは、有名な進学校に通っていると優斗先輩から聞いたし、端正な顔立ちで、優しくて、サバサバしていて






あんまり歳は変わらないのに、溢れる色気に、周りの男の人が釘付けになっている







｢ 女の子だって、男の子だって、誰だって、好きな人の事になると、必死になるものだと思うよ？ ｣








瑞稀先輩も、私の為に、







｢ 例え芸能人だって、科学者だって、総理大臣だって、好きな人の前では普通の人間だもん、必死になって、捕まえて、やっと手に入れるものなんじゃない？ ｣








｢ 手こずりましたか？優斗先輩 ｣








｢ そりゃあもう(笑)鈍感だからまったく気付かなくてさ、2年くらいかかったかな？(笑) ｣








｢ に、2年…… ｣








｢ やっとの思いで結ばれたけど、今だって不安だよ、いつだって、余裕無い ｣

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