TOP5になりましょうや的な？Ⅲ (ページ21)

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気持ち　ky.side ページ21

キ「取り乱した…理由」

相談した結果のアドバイス。
ガッチさんからの。

キ「考えてみればいいってそんなの…」

そんなん俺がAの名前呼びまくったからじゃ……
いや、違うよな。
そんな安直なアドバイスガッチさんがする訳…。

キ「俺が、Aの名前をどう捉えてるかって話…？」

多分そうだよな。
どう捉えるか…。
Aの名前は…俺が…
俺が

キ「…ぬぅぅぁぁぁ！？？」

はぁ！！？？
これ罠か！！！！
罠だ！！

天才猫ガッッッチさん!!!!!俺を無茶苦茶にしないでくれ!!!!!!!!!

あっぶねえ！！
なんかヤな結論が見えた！！！！

キ「っっだぁぁぁぁ…！！」

ソファにうずくまり顔を押さえる。

がっちさんあ、バレた?

キ「っっっっっっバレたぁじゃねぇよこのッッガッチマンがぁぁっっ……！！！！」

俺は何故か口角を上げてソファに噛み潰した声で叫ぶ。
ぅぅぅ今の顔絶対酷いわクッソぉぉ…！！

『ピンポーン』

インターホンの音＿＿。
A。

『ガチャッ』

え。
はや。

キ「っ、おう！らっしゃいAっ！」

俺はAの顔も見ずに叫ぶ様に言う。

　「お、おう、随分な出迎えやな。そんな慌てんでも」

Aはいつもと変わらない声で話しかける。
ふと顔を上げ、Aと目が合う。

すごく、驚いたような顔。
目を丸くして、俺を見ている。

　「＿＿＿おま、顔あっか」

そんで俺は、瞬時にノブを握ってる方と逆の左手で顔を隠す。
うわぁ、見られた。
ちょっと一呼吸置いてから開けろよ俺…。

キ「う…ん、ちょっとな、少女漫画読んでて…」
　「下手か」
キ「え」
　「隠すの下手かって」

そう言って左手首を掴んで、俺の手が顔から離れる。
また目が合う。
今度は驚いた顔じゃなかった。

俺と、おんなじ顔。

　「ま、そりゃ自分も一緒だけどな」

そう言ってへらっと笑った。

強いな。
この子。

俺は、心底そう思った。

キ「…ふっ、上がって」
　「おうそのつもり。コーヒーの一杯でも出せよ」
キ「感じわるぅ〜笑」
　「お前の感じがどうか知らんが元からこうだわ」
キ「知ってる」

俺は扉を閉めて玄関に上がる。
手先と鼻先が淡い赤に染まったAの横顔は、俺の想像してた少女漫画の女とは程遠くて。
かっこいい
本当にそう感じた。

キ「…俺も見習わなきゃな」

ため息混じりに言う。

　「何を？」

そりゃあ勿論、

キ「Aさんの横顔」

君をね。