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『ぐぇっ、あ、ちょっ、もう暴れてないのにっ……!!』
ぎり、ぎり、と真っ黒な蔦に首が締め上げられ、ゆっくりと空気が吸えなくなっていく。
下の通路でハリーとハーマイオニーが私の名前を呼んでいるのが聞こえるけど、どんどん意識がぼやけていく。
『が、ぁ、あっ』
ふと、禁じられた森での出来事がフラッシュバックする。
ハリーを抱えて逃げようとして、クルーシオを掛けられた時のあの恐怖が襲ってきた。
うわ、いやだ、いやだ、死にたくない。
『せ、んせ』
ぎち、さらに一層蔦が強く首を締め付け、とうとう意識を失いそうになったその時、まるで太陽の様な暖かな光が視界いっぱいに広がり、気が付けば私はハリー、ハーマイオニー、ロン、バディの3人と1匹に顔を覗き込まれていた。
「A!! 大丈夫!?」
『……え、私生きてる?』
「ハーマイオニーのおかげだよ、ハーマイオニーがルーモスで悪魔の罠を怯ませてくれたんだ」
『そうなんだ…』
ギシギシと痛む体をなんとか動かし身を起こすと、ロンがとても申し訳なさそうな顔でこちらを伺っていた。
「A、ごめん。僕があそこでじっとしてれば君は……」
『仕方ないよロン、誰だってあんな状況になればパニックになっちゃうって。それに、結果論だけど私は生きてるじゃん』
私がそう言うと、やはりロンはまだ申し訳なくて泣きそうなのかズビ、と鼻を鳴らした。
「……そろそろ先に進まないと。Aはもう大丈夫?」
『うん、ちょっとまだフラつくけど行けるよ』
私がうんしょと立ち上がると、ハリー達はコクリと頷き先を急いだ。
薄暗い通路を進んでいると、まるで羽虫が飛ぶ様な音と鈴が転がる様な音が聞こえてきた。
「なに、これ」
『……羽が生えた鍵がめちゃ飛んでるね』
「箒がある……ハリー!! この箒に乗って正解の鍵を見つけなきゃいけないんだ!!」
「あれよ、あの大きくて羽が折れてる鍵!!」
ハーマイオニーが指を指す方向を見ると、確かに一個だけ羽が歪に折れふらふらと飛んでいる大きな鍵があった。
それを視認したハリーはすぐさま箒に飛び乗ると、少々手こずったが何とかその鍵を取ることに成功した。
だが。
「うわ、こっちにくる!!」
「早く鍵を開けて!!」
ハリーから鍵を受け取ったロンが古ぼけた扉に正解の鍵を挿し入れ鍵を開けると、無数に追ってくる偽物の鍵達から逃れるため皆がもつれるようにして隣の部屋へと雪崩れ込んだ。
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夢川(プロフ) - とーるさん» コメントありがとうございます。淫夢、くそみそネタに気づいてくれた方がいる事実にニコニコしている夢川です。亀更新になりますがこれからも淫夢やくそみそネタを突っ込むので、生暖かい目で見守ってくれたら嬉しいです。 (2023年5月7日 18時) (
レス) id: f5c230c4ae (このIDを非表示/違反報告)
とーる(プロフ) - 主人公がすごく幸せそうで微笑ましいですね。この作品に巡り会えて本当に良かったです。ところで、作品の節々に淫夢、クソみそネタが見られるのですが、すごく好きなので嬉しいです。知らないなら、淫夢とかクソみそについては調べないでください。汚れてしまいます。 (2023年5月7日 9時) (レス) @page38 id: 8f3ff0fe85 (このIDを非表示/違反報告)
箱 - ステキな作品を書いてくれてありがとうございます (2023年3月27日 17時) (レス) id: e97eef8072 (このIDを非表示/違反報告)
夢川(プロフ) - リンさん» コメントありがとうございます、とても健康的な生活ができていますね! 本番が程よく執筆できたら短編集も作成していきます! (2023年3月25日 22時) (レス) id: f5c230c4ae (このIDを非表示/違反報告)
夢川(プロフ) - ももなさん» コメントと応援ありがとうございます、短編集も本編が程よく執筆できたら作成しようと思います! (2023年3月25日 22時) (レス) id: f5c230c4ae (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夢川 | 作成日時：2023年3月24日 7時
