旅先が決まりました 3 (ページ37)

今日:9 hit、昨日:16 hit、合計:13,015 hit

129 ページ37

そのまま軽く食事を取らせて寝かせた
2人寝ても余裕のベッドに1人でAが
寝ているからかどこか寂しく、虚しさが垣間見えた

ダ｢……｣

仰向けでは無く横を向いて寝る彼女の髪を撫でる
普段は大人らしい姿を見せるが、寝顔は幼い

貴｢ん……｣

ダ｢！｣

起こしてしまったかな……そう思ったがまた寝息が聞こえた
それにしても、すぐ寝付かないと思ってたけど
すんなりとAは寝てしまった。

ダ｢そりゃそうだよね、色んな事が一日で起こったから。｣

これまでどんな辛さを味わってたのだろうか…
若くしてチャンピオンになった期待とプレッシャー
そして、それをも超える父親との軋轢…

ダ｢僕は……君の事…何も知らないんだな｣

付き合ってだいぶ経つがそれでも尚…力になって
あげられない自分がとても悔しい

ダ｢絶対に……守ってみせる｣

多分明日…彼女はどうするのだろうリベンジでもするのか？
それとも……もう諦めるのか？

ダ｢何であれ力にはなってあげたい｣

貴｢父……さん……｣

ダ｢父さんか……彼女が指すのはどっちだ？｣

生みの親か、育ての親か…多分後者だろうと僕は思う。
でも、いくら頬を切りつけられても最終的に
縋り付くのは生みの親か…全く……可愛いわが子に
そんなことするなんて……

ダ｢僕が目一杯愛してあげるよ。A｣

そう呟き、彼女のおでこにキスを落として僕も眠りに
ついた。もちろん彼女の隣にね