旅先が決まりました 3 (ページ23)

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そう言われて目の前にやってきたのは
カントー地方の3匹だった。

貴｢……｣

カ｢Aさん？｣

正直誰か連れて行きたいけれど、今の私には
余裕が無い。

貴｢プラターヌ博士。お気持ちは嬉しいです。
でも、私はこの子達の誰かを連れていく力はありません｣

そう言ってプラターヌ博士に頭を下げる。
私がここに来たのは父親を探すため。
この子達を連れ回すことは出来ない

プ｢そうか…残念だ。｣

貴｢すみません…ごめんね。君たち……｣

そう言うとヒトカゲが足に擦り寄ってきた。
ヒトカゲの温もりが足に伝わる。温かい
頭を撫でてやると気持ちよさそうに目を閉じた

『カゲェ！』

貴｢えっ？｣

なんか反応が違う？嫌だったのかな？

プ｢そのヒトカゲは君について行きたいみたいだよ。
どうだい？Aちゃん｣

貴｢…………｣

正直無下に出来ない。でも、私は…この子を育てられる
自信が無い。オマケに今迎えたら私は……

プ｢もし君が用事あるとしたら、それまでここに
預けておくといい。どうだい？｣

貴｢！｣

その言葉が耳に入った瞬間、プラターヌ博士の方を
ぐるんと向いてしまった。

貴｢……｣

カ｢Aさん。俺もそう思います。だって、
このヒトカゲはAさんが手を取るのを今か今かと
待ってるんだから｣