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急に真剣....を通り超して、怖いくらいの空気で呟いた坂田に驚く。
「いや、娘さんって....まさか夏菜?」
「え?....いや、分からへんけど。付けてた名札が西園だったから....」
「....帰って来た?いや全くそんな話聞いてないんやけど....」
最後の一口、ってくらいのアイスカフェラテに伸びていた手もぴたりと止まって、ぶつぶつと独り言のように喋り続ける坂田。....怖いわこいつ。なんや急に....
「そんなに気になるんやったら行ってみれば良いんじゃ、」
「....ごめん志麻くん、今日は払っといて。」
俺の言葉を遮るようにして立ち上がった坂田は、今まで見た事ないくらいの真剣な表情をしていて。
「え?....いや、ええけど、どうし」
「ごめん!次は俺が奢るから!!」
どうした、とも言い切らないうちに店を飛び出していった坂田。呆気にとられていると、その店にいつもいる男性店員さんが俺に声を掛けてくれた。
「....カフェラテの分はいいっすよ、俺から後で坂田に請求するんで」
「え?あ、ありがとうございます....あの、店員さんはさっきの、なんか知ってるんですか」
「まぁ....この商店街の人間なら、知ってるかも」
「多分すぐにわかりますよ、」なんて笑う店員さんにブレンドの代金だけを払って、買い込んだ果物のビニール袋を片手に店を出る。
今日の天気予報は外れて、久々の晴れ間だからか....やけに太陽が眩しかった。
___End.
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らぱん( ・×・ )(プロフ) - ちょこさん» ありがとうございます! (2020年1月11日 19時) (レス) id: 4213176f5b (このIDを非表示/違反報告)
ちょこ - らぱん( ・×・ )さん» はい!了解です!待ってます! (2020年1月10日 20時) (レス) id: 1b1d47c664 (このIDを非表示/違反報告)
らぱん( ・×・ )(プロフ) - ちょこさん» 読了ありがとうございます!後日談とは違いますが、続きに位置するお話もありますのでよろしければ....来年夏に更新再開する予定ですのでお待ちいただけたらと思います! (2019年12月30日 18時) (レス) id: 4213176f5b (このIDを非表示/違反報告)
ちょこ - とてもよかったです!その後話が欲しい! (2019年12月30日 2時) (レス) id: 1b1d47c664 (このIDを非表示/違反報告)
らぱん( ・×・ )(プロフ) - ぺるはむさん» 最後までありがとうございました!次も宜しければ読んでください!(*´ー`) (2019年7月7日 16時) (レス) id: 4213176f5b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:らぱん( ・×・ ) | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/personal.php?t=d9fece3f785bc7d3ebaeeecd6103e95f...
作成日時:2019年6月19日 22時