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あれから、あっという間に年が明け、冬休みも終わった。

あの後した事で思い出せるのは、先生に気が付かれないくらいにうっすらと髪を染めたことくらい。
....少しくらい大人っぽく見えるかな、なんて思って染めてみたけれど、そんなことは無くて。むしろ鏡の中の自分が無理に背伸びをしているように見えて、それが先生との距離を感じさせて虚しくなった。


そして始業式の日。先生に呼び出されて訪れた資料室で、合格した大学に送る書類の手続きをした。



「ん、大丈夫そうやね。明日には学校側の記入終わって返せるから、また取りにおいで」

「わかりました」



そうして「じゃあ帰るか」と荷物を持って立ち上がった千羅先生に「ねぇ、先生。」と声を掛ける。



「ん?」

「....キス、したい」

「んー....そっか?」

「....してくれたら帰ります」



そう言いながら、距離を詰めてみる。
すると先生は「Aが生徒じゃなかったら良かったのになぁ」なんて悪戯に笑った。



「先生から、は....出来ひんよなぁ」



言いながら、先生は普段通りの微笑みを私に向ける。でもその視線は、あの夜、暗い車内で向けられたのと同じものだった。


....狡いよ、千羅先生。
私は、先生と一緒になれないの、ちゃんとわかってるのに。

__ちゃんとわかってるから....もうそんな顔しないでよ。私はそんな曖昧なの、嫌なのに....。



それでも、逃れられない甘い微笑みに導かれて。
あの夏の日みたいに、先生の黒いネクタイを引っ張って私から唇を重ねた。




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らぱん( ・×・ )(プロフ) - 辰海恋歌さん» コメントありがとうございます! 曲通りに終わらせましたが、この先きっとこの二人は幸せになってくれると思います!こちらこそ楽しんで頂けて嬉しいです、最後まで読んで頂きありがとうございました! (2019年4月8日 7時) (レス) id: 4213176f5b (このIDを非表示/違反報告)
辰海恋歌(プロフ) - 完結おめでとうございます。一言言えるのは、この中では、あの子が曲名通りになれて良かった…ということです。素敵で、もどかしくて、そして温かい作品を、本当にありがとうございました。読んでいてとても楽しかったです。 (2019年4月7日 23時) (レス) id: b18219f6f9 (このIDを非表示/違反報告)
らぱん( ・×・ )(プロフ) - てこゆのさん» ありがとうございます!私も似たような現象起こるのでお気持ち分かります(笑)でもこうしてコメントして頂けるだけで嬉しいです、ありがとうございます! (2019年4月1日 11時) (レス) id: 4213176f5b (このIDを非表示/違反報告)
てこゆの(プロフ) - 完結おめでとうございます!!つい最近になってこの小説を見つけたのですが、読み始めた瞬間から引き込まれてしまいました。他の方のように何かしっかりとした感想を書こうとしても、あまりにも素晴らしくて言葉が出てきません...!胸がいっぱいです!! (2019年4月1日 9時) (レス) id: 5d44cadab1 (このIDを非表示/違反報告)
らぱん( ・×・ )(プロフ) - Rinさん» 最後まで読んで頂きありがとうございます!クオリティ高くなってますでしょうか、嬉しいです....!曲への愛を詰め込んだ結果こんな感じになりました(笑) ありがとうございました! (2019年4月1日 7時) (レス) id: 4213176f5b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:らぱん( ・×・ ) | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/personal.php?t=d9fece3f785bc7d3ebaeeecd6103e95f...  
作成日時:2019年3月19日 18時

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