鱗滝の一番弟子は失わない 3

84話 ページ5

髪を乾かし、鉄穴森さんの元へ向かっていると茂みの方から子供の騒ぎ声が聞こえてくる。






「義勇、この声なんだろう？」




義「見に行ってみるか。」






そうして声のする方へ近づいていくと、お面をつけた子供と霞柱の時透無一郎君が見えた。






子供「どっか行けよ！何があっても鍵は渡さない！使い方も絶対教えねぇからな！」







揉めている様だったので声をかけようとすると、時透君が子供の首に手刀を決め、地面に倒れた子の胸ぐらを掴む。







「時透君！何してるの！」






流石にやり過ぎだと手を掴んで子供から引き剥がし、子供は義勇に預ける。




時「！ゆきなさん。どうしてこんな所に？」





「刀を直してもらいに来たの。って今はそんな事どうでもいいの！何で子供に手をあげたの？」





時「訓練の為ですよ。」







時透君は特に悪気がない様でまずは男の子の安否を確認しようと義勇に預けていた子に向き直る。




「大丈夫？」




子供「はっ離せよ！」





義「助けてもらっておいてゆきなにそんな口を利くのか。」






男の子に触れた手を叩かれた私を見て、義勇が男の子を睨む。

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