これが真の先輩やで ページ49
ut side
Aちゃんを家まで送って、今はショッピ君と帰路を歩いている。
辺りはもう大分と暗くなっていた。
ut「なあ、ショッピ君、Aちゃんとゾムってほんまに付き合ってるん？」
さっきのショッピ君の発言の中で気になることがあった。
“ゾムさんのこと好きやない言うてたやん”
初めはショッピ君の嘘じゃないかと思ったりもしたが、いくら様子がおかしかったショッピ君でもそんな嘘は言わないだろうと思った。
それに、どうしてゾムと付き合っているというAちゃんに対して、あれほど強く迫ったのかも疑問だった。
少なくともゾムは大切な仲間、シッマやロボロは別として、普通ならなんとしてでも略奪しようなんて行動は取らないはず。特にショッピ君なら。
じゃあ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿？
syp「付き合ってるんはほんまです。
前はコネシマさんを撒くための嘘やったらしいですけど、今は本当に付き合ってるって、
けど、
ゾムさんはAさんに前からストーカーしたり、監視したりしてるって、前にロボロさんが言ってて……」
ut「⁈やばいやんそれは！！はよAちゃんに言わなあかんやん！」
syp「最初はそう思ってたんですけど、、そんなこと言って信じてもらえるか分からんし、それで嫌われたりしたら、って思うと言えなかったんです。
挙げ句の果てに、こんな汚い方法で解決しようとして……」
ut「それでもやっぱりどうにかせなあかんって！シッマも知ってるんやろ？あいつ自体がちょっと心配やけど協力してもらってさ」
syp「ごめんなさい、無理です。コネシマさんも、俺も、Aさんを助けたいって思いながら結局は自分の気持ちばっかりで、
それに、もう俺はAさんに合わせる顔なんて無いです」
ショッピ君はさっきから絶望感に満ちた表情で話す。
普段から死んでる目がさらに死んでいた。
って、今そんなしょーもないこと考えてる場合やないんやけど
ut「それ、ほんまに言ってる？それやったらもうエーミール以下やで」
syp「……は？」
ut「さっきので合わせる顔無いってほど嫌われたって思うのは違うわ。
どうせゾムもそこまで好かれてないんやろ？やったらいけるでショッピ君。ぽっと出の男に取られてんなや！」
これが数々の女を食ってきた男のアドバイスや、と思ってドヤ顔で決めたが、隣からはクツクツと笑い声が聞こえてきた。
syp「言い方流石に失礼やろwwしかもドヤ顔やしw
でもなんか元気出てきました、あざっす」
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作者名：あす | 作成日時：2022年3月2日 0時
