え？彼氏？普通に一般人ですけど。THE THIRD【となりの坂田。】

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Aside

｢じゃあAちゃん、またなんかあったらお義母さんに言うんやで？
もし悠にいらんことされたら＿＿＿｣

｢ハイハイそういうのいいからはよ帰って！

もーほんま恥ずかしい｣

お義母さんたちは悠の乱暴な追い返しによって夜ご飯を食べた後に慌ただしくホテルへと帰っていった。

お義母さんがずっと不満げだったのを、お義父さんがなだめながら。

お義母さんの拗ね方と悠の拗ね方はそっくりなのでなだめる大変さは私もよく分かる。

後日お義父さんにお礼の品でも送ることにしよう。

貰ったプレゼントはとりあえず私の仕事部屋へ。

床の5割程が埋まるほどのすごい量だった。

悠の姪っ子、悠の従兄弟の息子さん、悠のお義姉さん、エトセトラエトセトラ。

なんでやねん、とエセ関西弁でツッコミたくなるほどのすごい量だった。

悠の従兄弟の息子さんや悠の姪っ子ちゃんやお義姉さんに関しては悠の親戚が集まる忘年会にお邪魔させてもらった時にものすごく可愛がってもらって、仲良くなった。

またお礼の電話かけなきゃなー。

玄関先までお義母さんたちを見送っていた悠が不満げに頬をふくらませながらリビングに戻ってくる。

外はよっぽど寒かったみたいで、しきりに手を擦り合わせていた。

｢はー、やっぱ家の中はあったかいな。

今週でぐっと寒くなってくるみたいやし。
ついこないだまで秋やったのに…

ひきこもってたら体内時計狂ってくるわ｣

ぶつぶつといつまでも文句を言い続けるのでホットコーヒーを渡せば、一気にご機嫌な顔に。

うっ、かわいい。

『そういえばさ、明日の観光、案内した方がよかったかな』

｢ええのええの、そんなん。

どうせ母さんのことやから大抵の事は愛嬌で乗り切ってくるって｣

『あー、悠もそんな感じだもんね』

｢それは不服!!
絶対俺の方がしっかりしてる！

だって血で言えば俺母さんのあほ要素2分の1しか引き継いでないんやで？｣

『そういう問題？』

｢そういう問題や｣

ほんとかなぁ、とからかえばむっとした顔になる。

｢ほんとやもん。
俺の方がしっかりしてる｣

『“もん”って…
貴方今年で何歳なのよ』

｢えー17歳？｣

『17歳とか、もう何年前だよって感じだけどね』

17歳って高校何年生よ。

あーはいはい私にもそんな時代がありましたよ、と呟きながらコーヒーカップを片づける。

｢もう俺らもアラサーやもんな…｣

『喧嘩売ってる？？』

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