LADY 《紫》 (ページ48)

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lady forty-eight ページ48

村上｢楽しんでるかぁぁー？｣

｢｢｢｢｢きゃぁあぁあ！！｣｣｣｣｣

夏のライブ｡

あれからAを追うことはやめた。

どっかで俺んこと見てくれとるとええな｡

俺の活躍
出会ってから何も知らん奴やった。
付き合ってる頃から見始めるようになって

今でも
見といてくれるか？

いや。あいつのことやから俺よりええ男捕まえてまた遊んでんちゃうか？

あれからな？

思ってんねん。

俺、意外と本気やなかったんかな？って｡

しんどなってお前の事探すの諦めた時点で

それほど好きとかで埋め尽くされた女ちゃうんやないか？

俺もあの時は
Aの身体を求めてた｡

そう思ってええかってくらいあっさりしとんねん｡

撮れられた日の夜｡

聞いたやんな？
村上『Aも俺のことを必要としてくれといたら嬉しいわ…』

それ、ほんま言うと

俺もAを必要としててん。

何やあいつ。
撮らせません。って自信満々でいいよってあっさりと撮られとるがな｡

有難う。

全部俺のためを思って｡

どうやって生きてんのかな？

半分ちゅうても少ししかなかってんやろ？

余計なことばっか考えとる。

歌いながら

ステージの花道を歩く｡

1個1個

大事にファンの方見ながら…

こんなに俺は応援してくれてる皆がおるそれだけでええやないか。

沢山仕事出来とるんのも
この子らのおかげやな｡

村上｢有難となぁ。｣

大歓声の中、

ちょっと見えた懐かしい面影｡

アリーナ席にいた。

あいつは笑ってる。

頑張って｡って

そう言うたきり、席から離れて出ていった｡

渋谷｢おい。ひなぁ！そこ突っ立ってなにしとんねんな！｣

遠くなる背中…

手を振るファンの奥に小さく見える。

もう一度…

村上｢有難となぁぁあ！｣

彼女は振り向いて笑ってくれた。

＿＿＿＿

＿

丸山｢あ、信ちゃん｡Aちゃん見た？｣

村上｢え？｣

丸山｢見たんやね｡｣

お前は何から何まで知っとんの？

丸山｢あ。ちゃうで？俺もたまたま見つけたから笑｣

顔に出とったんか、すぐに言うてくれた。

村上｢ほな、もう少し頑張ろか。｣

丸山｢信ちゃんこの時期更にハードやねぇ… 笑｣

忙しくさせてもらって女なんて出会う暇すら一切ないで？

だから

女言うたら

あの日のままAで止まってんねん｡

有難な。
今も見てくれてて｡