lady forty-five ◎ ページ45
記者｢どうも。笑 ｣
行為を終えた男が満足そうにベットに座り直し
テーブルに置いてるカメラを手に取る｡
…優しくない｡
当たり前か｡
溜まった欲をぶつけてきただけか｡
記者｢よかったですよ。こりぁ男もたまらんわけですね｡｣
くしゃくしゃって頭を撫でられても。
気味が悪いだけ…｡
男はカメラを操作しながら、
記者｢この写真、どうです？当然一般の方ですから、顔隠しますけど｡｣
私に見せてくる。
私が… 信ちゃんじゃない人に抱かれてる写真｡
残っちゃった｡
終わりだなぁ｡
でも 信ちゃんが助かるならいいや。
何度自分の身体犠牲にしても。
床に落ちてる服を拾う。
｢帰ります。｣
記者｢そう。原稿2日あれば充分なんで、２日後金持ってきてくれます？｣
はい。と手渡された下書き用紙｡
男が書いてある事を全部、隅から隅まで確かめる｡
酷い言い様｡
でも本当に信ちゃんの事は悪いように書かれていない。
｢分かりました｣
記者｢とてもいい経験させてもらいましたよ笑 Aさん。｣
部屋から出る際に後ろから投げかけられた言葉｡
もう一度ペコッとして部屋を出た。
後悔はしてない。と思う｡
でも何故か涙が出てくる｡
ごめんなさい｡信ちゃん｡
もうすぐで０時｡
そろそろ帰らなきゃな。
信ちゃんの家に着いた。
ここ、張られてたんだ。
思い返すと鳥肌がたつ。
玄関開けたらいつもは懐いてくれるチーちゃんが…
今日は威嚇するように私の足の周りをウロウロする。
チーちゃんは分かってるんだ？
｢ごめんね？信ちゃんの為を思ったの。｣
シャワー浴びて いつもはTVつけて
何かしらして待ってるのに。
何もする気になれなかった。
泣いてたらまたバレてしまう。
心配かけてしまう。
信ちゃんに出かけようと言われたあの日の深夜｡
星を一緒に見に行った。
完全に部屋着だから嫌だって言ったのに｡
連れてかれて凄い綺麗で感動してた｡
村上『Aも俺のことを必要としてくれといたら嬉しいわ…』
呟いた信ちゃんの横顔が頭から離れない。
ｶﾞﾁｬ＿
村上｢ただいまぁ？｣
今日も疲れた顔で
でも私がいて嬉しいって顔して
帰ってくる信ちゃんを迎えるのも最後だね。
最近 倒れたのに
こんなふうに言う私は鬼やって怒ってくれて構わないよ。
｢ねぇ信ちゃん、しよ？笑｣
村上｢はぁ？｣
付き合ってからは1度もしてない。
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作者名：りりん∞
| 作成日時：2017年7月8日 14時
