lady thirty-one ◎ ページ31
渋谷「ほぉーん、好きな男?」
…好きな男っていうんかな?
ぽんっと浮かんだのは
意地悪そうな顔して笑うと八重歯が見える男。
「多分、…? 笑」
渋谷「そいつとはしたんか?」
「はい。やってしまって後悔したのはその人が初めてです。」
渋谷「… 後悔とか…あんねや。」
そんなこと言える渋谷さんって。
私みたいな人だったのかな?
渋谷「俺も遊んでたで。ずっとな。でも後悔とかなかってん。」
やっぱり… 同じ人間だった。
渋谷「やって、本気やないもんな 笑 」
じゃあ……
私が後悔したのって…
「それって、その人に心も求めてしまってるって事ですよね?」
渋谷「ま、そうみたいやな。せやから俺ってフラれとるって話やんか。」
「あ、 ハハハッ… 笑」
思わず苦笑いしてしまう。
そしたらぎゅうって抱きしめられた。
渋谷「なぁ… ほんまに…1度だけ。」
え?
弱々しい声が耳元で聞こえる。
私も腕を背中に回そうとは思えなかった。
渋谷「1度だけでええから…
しよ?」
「は?」
離れたら、
何とも切ない顔してて。
胸が痛い。
渋谷「Aはいつもみたいに、俺のこと客として扱ってええ。」
渋谷さんの手が私の席を後ろに倒す操作をしかけてて、
「ちょ…。 渋谷さん?」
いつもの私だったら…
簡単に受け入れてた。
求めてくるなら、どうぞ?って。
私の体 自由に味わって?って…
渋谷「たまらんほど、欲しいねん。」
そんな言葉を一つ一つ聞くと…
「渋谷さん。後悔しますよ。」
私が知ってるから。
本気の相手にそんなやり方。
後悔した私がいるから。
受け入れきれない。
渋谷「… ッ… 」
たまらなく欲しい。
そう言ってもらえるほど、好きになってくれた。
なら、こんなふうに身体預けるなんて出来ない。
半分だけ私の身体に覆ってた渋谷さんが戸惑う。
コン コン____
「え、」
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作者名:りりん∞ | 作成日時:2017年7月8日 14時