いわゆる幼馴染ってやつ《黄》 (ページ12)

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12. ◎ ページ12

錦戸 side

．

大倉｢なんでいつもより機嫌悪いん？｣

錦戸｢いつもと同じやろ｣

てかさ、俺いつも不機嫌ちゃうし

大倉｢まーたA？｣

錦戸｢Aの名前出すな｣

大倉｢ガチ喧嘩なん？｣

錦戸｢無神経やからアイツ｣

大倉｢え、そう？｣

いつも余計なことばっかしてくれんねん

小学生で志宮に告白された

でも俺は断った

Aの近くに居られないなら無理だと

奈々『どうして？好きだもん亮くんのこと！』

錦戸『俺も好き。でも志宮が彼女になるってことは…』

奈々『そうだよ Aちゃんと離れるってことだよ』

錦戸『じゃあやめとく!! 』

あの頃の俺が初恋を捨ててまで笑顔で言いやがったんだ

あいつの隣にいることを選んだんやで？

そう言うたら小学生なのに恐ろしく女の本性分かってもうて

それ以来 A以外の女は無理になってん

裏があるって分かってもうて怖いし気持ち悪い

せやから、彼女とか出来たことない

知らずにAには普通に彼氏いた事あったよな

彼氏出来たって
俺に構ってくるから関係性ほんま変わらんままやったけど

誰のせいでこうなったおもてんねん

一生独り身でも構わんわ

幼馴染で隣に居てくれるAがおるなら

大倉｢俺がさ澪のこと好きだって気づいたのなんでかわかる？｣

錦戸｢さぁ？｣

大倉｢取られそうになってん笑それで焦ってたらこれ幼馴染じゃ無理なんやって～｣

よくある王道な話やでってまた大きく笑う

錦戸｢幼馴染じゃ無理なことってあるん？｣

俺ないと思う
Aと俺の間に幼馴染やったらダメだって思うこと

大倉｢あるんやでそれが笑｣

錦戸｢へぇ｣

大倉｢なーんなん、もう… そのうち亮ちゃんも痛い目合うで～? そんでやっとAのこと気づくんだと思う｣

錦戸｢言われんでも、、ずっと前からそのつもりやから俺は｣

そう言えば

突然大倉は立ち止まった

錦戸｢え、なん？｣

大倉｢えぇえっ！そうやったん?!｣

錦戸｢鈍感演じてるつもりもないし、とっくに笑｣

とっくの昔に
気づいたで

大倉｢じ、じゃあ｣

錦戸｢Aのことは好きだけど幼馴染じゃダメなもん？｣

好きやって
開き直ればええやん？

そんでまた幼馴染として隣にずっと隣に居ればええやろ？

現に俺は昨日告白もしてへんのに
フラれたようなもんやで