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下野side

母「あらぁ、それなら家に泊まって行って下さい」

下野「...え」

『お、おかあ、家って実家の事?』

母「他にどこがあるんね?(笑)
私はまだ病院で寝泊まりするし、Aが一緒なら大丈夫やろ?」

『えっ?!!わ、わたっ私もっ?!』

母「下野さん1人、家に置いて来てどうするんね?
お客さんやけ、ちゃんとお世話してあげなダメよ?」

『...』

母「分かった?」

『...はい』

こんな会話が病院の廊下で繰り広げられた後、陽も傾いて来ていたので
俺とAちゃんはバスで、Aちゃんの実家に向かう事になった。

『...』

下野「...」

バスの中では、俺もAちゃんも終始無言。
というか、何を話したらいいのか分からなかった。
だって...、2人だけだよ?今晩2人だけなんだよっ?!!
俺はどうしたらいいんだよぉぉおおおおお!!!!!!!!

『下野さん?』

下野「へっ?」

『次で降りますよ?』

下野「え、あ、うん..はい」

焦ってるのは俺だけっぽかった。Aちゃんは、どちらかというと..気まずそう。
そりゃそうだよな、所詮俺は赤の他人になるわけだ。
しかも男を実家に泊めるなんて..、そうなっちゃうのが普通だ。
最寄りのバス停で降りて、歩くこと約5分。

『あ、ここです』

Aちゃんが玄関に向かうここが、どうやら実家のようだ。
日本家屋の良さが残る立派なお家だった。

『狭いですが、好きに使ってもらって構わないので..』

下野「あ、ありがとう」

『って言っても困っちゃいますよね(笑)』

下野「(笑)、」

『私、晩ご飯作るので..下野さん先にお風呂入りませんか?』

下野「おっ、おおおおお風呂っ?!」

『...あっ、先にご飯の方がいいですか?』

下野「いやいやいや!!!...お風呂いただきます、」

俺は流れに流されるまま、脱衣所へ...そして浴室へ...。
ダメだ、俺絶対変な人だと思われてるっ!!
でも、Aちゃんの1つ1つの行動が心臓に悪い。

梶「あと、お願いしますね♪」

....だぁあああ!!俺に何をお願いしてんだ、梶君はぁあああ!!
1人だと余計な事ばかり考えてしまう。

でも...、やっぱりAちゃんを追いかけてきて良かったと思う。
変な意味じゃなくて、このまま梶君に任せっきりにしていたら
きっと後悔していたと思う。
お父さんも良くなったみたいだし..本当に...。

『下野さーん?』

下野「?!&%#$?!!!」

『もうすぐご飯出来ますよ?』

下野「は、はーい」

やっぱり、心臓に悪いわ..。

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設定タグ:下野紘 , 男性声優 , 恋愛   
作品ジャンル:恋愛
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Shima(プロフ) - すみかさん» コメントありがとうございます!楽しんでいただけて良かったです(^ ^) (2016年8月23日 16時) (レス) id: da5ff44bdc (このIDを非表示/違反報告)
すみか - とてもいい作品でした。読んでいてたのしかったです! (2016年8月23日 16時) (レス) id: face6a46eb (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Shima | 作成日時:2016年7月4日 16時

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