検索窓
今日:19 hit、昨日:1 hit、合計:44,268 hit

28 ページ30

物音や会話で、堂本さんと晶乃ちゃんが何をしているのか..
見ていなくても容易に想像できた。
晶乃ちゃんが言ってた彼氏って...堂本さんだったの?

『っ、ぅっ、』

下野「...」

『っ、っっ、!!』

すると下野さんは、まだ首にかかっていたタオルを私の頭にバサリとかけて
優しく抱きしめてくれた。
何かに縋りたかった私は、ゆっくりと下野さんに身体を預けた。

下野「大丈夫だよ..大丈夫だから...」

必死で声を押し殺している時、ふと..この涙の理由を考えた。

堂本さんが晶乃ちゃんと関係をもっていたから?..違う。
自分がずっと憧れていた人のイメージが崩れてしまったから?..違う。
この涙の理由は、私はこんな人を好きになってしまっていたんだという
悲愴感、空虚感でいっぱいだったから。




扉が開いて閉まる音と、人の気配が消えた事で2人がお店を出て行った事が分かった。
それでもしばらくクローゼットからは出られないでいた。

下野「...Aちゃん、」

『...っ、はい』

下野「...よしっ」

下野さんはクローゼットの扉を勢いよく開けて私を引っ張り出した。

『し、下野さん?』

下野「行こっ」

『えっ?!行くってどこへ..』

下野「いいから、着いて来て!」

そういうと下野さんはタクシーを1台呼んで、私は半ば強引にタクシーの中へと
押しこめられた。
タクシーに乗ってから、下野さんは誰かに電話をしたりメールを打ったりと
かなりせかせかしていた。

『あの..どこ行くんですか?』

下野「ん?着いてからのお楽しみ〜」

下野さんはどこへ向かっているのか..タクシーの中では教えてくれなかった。



タクシーに揺られる事、約20分。
いかにも高級そうなマンションの前にタクシーは停まった。

下野「着いたよ」

私はタクシー代も出させてもらえず、下野さんにある一室まで連れてこられた。
下野さんは躊躇なくインターホンを押した。

神谷「いらっしゃ〜い!」

下野「ど〜も、こんばんは!」

『えっ?ええっ??』

梶「Aちゃん!やっほ〜〜♪」

『えっ、梶さん?』

神谷「早く中入りな?中にもいっぱいいるから」

下野「はーい!じゃ、遠慮なく(笑)」

『お、お邪魔します』

会話を聞いていると、どうやらここは神谷さんのお部屋らしい。
でもこんなのは序の口で中には本当にたくさんの人がいた。

谷山「おお!来たな〜!」

小野「いらっしゃ〜い、ようこそ神谷ハウスへ!(笑)」

花澤「こんばんは〜!」

な、何がどうなってるの..?

29→←27



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.8/10 (30 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
41人がお気に入り
設定タグ:下野紘 , 男性声優 , 恋愛   
作品ジャンル:恋愛
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

Shima(プロフ) - すみかさん» コメントありがとうございます!楽しんでいただけて良かったです(^ ^) (2016年8月23日 16時) (レス) id: da5ff44bdc (このIDを非表示/違反報告)
すみか - とてもいい作品でした。読んでいてたのしかったです! (2016年8月23日 16時) (レス) id: face6a46eb (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:Shima | 作成日時:2016年7月4日 16時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。