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『下野さん、下野さん..』

下野「ん....んん?」

『(笑)、髪乾かしますよ?』

下野「..あっ?!もしかして寝てた?」

『気持ちよさそうだったので、起こすの少しためらったんですが..
乾かさないと風邪ひきますからね(笑)』

私は、下野さんに鏡の前の座席に移動してもらってドライヤーのスイッチを入れた。

『下野さん、髪サラサラですね』

下野「え?そ、そうかな?母親の遺伝かもしれない」

『そうなんですか!羨ましいです..私、猫っ毛なので』

下野「Aちゃんは、その髪質で合ってると思うよ?」

『そうですかねぇ(汗)』

下野「うん、ふわふわしてて可愛いし....ぁ」

『///』

下野「///」

よく分からない沈黙が流れてしまったので、ドライヤーの風量を上げて
ドライを早めに切り上げた。

『..はい、ではこれで終了です』

下野「ありがとう、本当に気持ちよかったよ。リラックス出来たし」

『それなら何よりです!』

と、その時ガシャンッと出入口の鍵が解除された音が響いた。

『えっ??!!』

下野「誰か来た?」

スペアキーを持ってる人は限られた人だけのはずだけど...って、
そんな事考えてる場合じゃない!!!
堂本さんには知り合いの人が練習させてくれるとは言ったけど、
さすがにマズいと思った私は、咄嗟に店内中の電気を全て切った。

『し、下野さん!!ここ入って下さいっ』

下野「えっ?!!ちょ、っちょっと待っ、』

私はクロスを吊っておく少し縦長のクローゼットの中に下野さんを押し込んで、
自分も入った後に扉を閉めた。

下野「...これって見つかるとやばい?」

『練習っていう事で貸してもらったので、私用だとばれるとマズいかも..です』

外に聞こえないように、下野さんと小声で話している時に気がついたが
クローゼットの中は...意外に狭かった。

堂本「...ちょっと待って!」

すると堂本さんの声が聞こえてきた。店長はいつでもスペアキーを持ってるから
鍵が開いたのも納得だった。

石井「大丈夫ですって、誰もいませんよ」

『ぇっ...』

堂本「でも今日は神代さんにお店を貸してほしいって..」

石井「もう帰ったんじゃないですか?...それより、」

ガタンッと大きな音が響き渡る。私は何が起きているのか理解できず、動けなかった。

石井「チューしてくださいよぉ、一馬さーん」

堂本「....っ、」

石井「んっ、」

聞きたくない、嫌だ、嫌だ!!こんなの聞きたくないっ!!!!!
私の目からは自然と涙が流れてしまっていた。

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設定タグ:下野紘 , 男性声優 , 恋愛   
作品ジャンル:恋愛
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Shima(プロフ) - すみかさん» コメントありがとうございます!楽しんでいただけて良かったです(^ ^) (2016年8月23日 16時) (レス) id: da5ff44bdc (このIDを非表示/違反報告)
すみか - とてもいい作品でした。読んでいてたのしかったです! (2016年8月23日 16時) (レス) id: face6a46eb (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Shima | 作成日時:2016年7月4日 16時

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