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私は咄嗟に神谷さんの手を振り払ってしまった。
『あ..ごめんなさいっっ』
神谷「大丈夫だよ(^^)
気にしないで?1人で立てる?」
『はい..』
私はベッドから立ち上がり、着替えを持って脱衣所に向かった。
神谷「いってらっしゃい(^^)」
小野「ゆっくりしておいで(^^)」
『ありがとうございます』
私は服を脱ぎ、浴室に入った。
頭からザーッとシャワーのお湯をかぶる。
(最悪だ..嫌われたかな、神谷さんに)
顔をあげ鏡を見ると左頬をく腫らした、
醜い自分が映っていた。
ふと首筋に目をやると、先程の行為がフラッシュバックした。
『っっ!!』
私はボディタオルでがむしゃらに首筋を擦った。
(嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ!!!)
私は皮膚から血が滲むまで手を止められなかった。
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神谷side
何かが割れ、少し大きな物音。
少し心配をして隣の部屋を訪れると、
部屋の鍵が開けっ放しになっていた。
何の気なしに開けたドアの向こう側には、
信じられない事が起こっていた。
カッと頭に血が上った僕は、男2人に殴り掛かった。
人を殴った事なんて無かった僕が、躊躇なく拳を
振り下ろしたのは何とかしてこの子を助けないと
と必死だったからだと思う。
その後、なぜだか小野君がやってきて形勢逆転。
男2人組は逃げて行った。
ブルブルと震える女の子に、僕は毛布をかけて
あげる事ぐらいしか出来ない。
小野君に顔見知りかと聞くと、分からないんですか?と
言わんばかりの顔をされた。
何がと聞くと、なんとその女の子は楓太君だった。
本人の口から事情を説明され、本当は大人の対応として、
ダメなものはダメだと言わなければいけなかったが..
今まで、側で頑張ってきたAちゃんを
思い返すと..どうしてもダメだとは言えなかった。
偽っていたのは悪い事。
でも今まで修道院で暮らしてきた女の子が、
お兄さんの為、慣れない仕事に時に涙を流して
奮闘してきた姿を僕は見てきたから..。
それは偽りではないよね。
Aちゃんがシャワーを浴びに行き、
小野君と2人きりになった。
神谷「小野君..何しに来たの?」
小野「真下からかなり大きな音がしたので;」
神谷「ふーん..」
小野「神谷さん..黙っててすいません」
神谷「..小野君が謝る事じゃないでしょ?」
小野「ですよね」
神谷「おい」
小野「(笑)、でも僕は..
神谷さんならって思ってましたから(^^)」
神谷「..あっそ」
ほんと、小野君には敵わないなと実感した。
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かるく(プロフ) - Shimaさん» こちらこそありがとうございました!Shima様々です本当に感謝でしかありません^ ^ (2017年2月26日 0時) (レス) id: 648613ca5f (このIDを非表示/違反報告)
Shima(プロフ) - かるくさん» コメントありがとうございます(^ ^)どのようなタイミングでも、こうして感想やご指摘を送っていただけることはとても嬉しいですし、励みになっています!ありがとうございます! (2017年2月24日 7時) (レス) id: da5ff44bdc (このIDを非表示/違反報告)
かるく(プロフ) - 読むのも感想も遅過ぎて申し訳ありません。 (2017年2月24日 3時) (レス) id: 648613ca5f (このIDを非表示/違反報告)
かるく(プロフ) - この作品で感動して泣いてしまいました。改めて人間の良さについて考えましたよ、このような素敵な作品を生み出して下さり感謝しております。これからも無理の無いように活動頑張って下さい。 (2017年2月24日 3時) (レス) id: 648613ca5f (このIDを非表示/違反報告)
Shima(プロフ) - みーさん» ご感想ありがとうございます!次作も宜しくお願いします(^ ^)! (2016年7月6日 7時) (レス) id: da5ff44bdc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Shima | 作成日時:2016年5月2日 11時