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片岡「今日は、楓太ともう1人の新人声優だけで
作るアニメの打合せだよ」
『2人だけなんですか??』
片岡「登場人物が2人しか出てこない、
ちょっと変わったアニメなんだと(^^)
...キツかったらちゃんと言えよ?
お前にはただでさえ無理させてるのに..」
『大丈夫ですよ、片岡さん(^^)
こう見えて体力はありますっ!』
片岡「...おう!頑張ろうなっ!
あ、今日は宣伝用のビジュアル撮影も
あるから柴咲も来るぞ(^^)」
『び、びじゅある?』
片岡「○○の声を担当する犀川です!
ぜひ見てください!みたいな映像撮りだよ」
『はぁぁ』
声優さんというのは本当に色々な事を
するんだなぁと感心するばかりだった。
車で移動する事、約30分。
今日の打合せ場所に到着した。
片岡「じゃあ、行こうか。
中で柴咲も待ってるよ」
私は片岡さんの後ろをくっついて中に入って行った。
自分の人生を脅かす人物と出会う事になるとも知らずに..
・
・
中に入ると、共演者と思われる声優さんと
マネージャーさんが待っていた。
部屋の後ろの方には柴咲さんもいて、
こちらに手を振ってくれた。
『初めまして、犀川楓太と申します。
宜しくお願いします」
片岡「マネージャーの片岡です」
黒崎「初めまして〜♪
黒崎菜々ですっ宜しくお願いしまぁす(^^)」
深谷「マネージャーの深谷です」
それぞれ自己紹介を終えて、向かい合わせで席についた。
黒崎「犀川さんて、アクセルワンの新人オーディションに
受かったんですよね〜!すごいですぅ(^^)」
『い、いえ。そんな..』
黒崎「すごいですよ〜!だってぇ、菜々はそのオーディション
落ちちゃったんですも〜ん!」
『えっ..』
一瞬、その場が凍りついた。
この声優さんはお兄ちゃんが受かったかわりに
オーディションに落ちてしまった人だった。
片岡さんも初耳だったようで、隣で驚きを隠せないでいた。
深谷「..菜々さん;」
黒崎「何??菜々、ほんとの事言っただけじゃん(^^)
あ、でもでも!全然気にしなくて大丈夫ですから〜♪」
『あ、はい;...すいません』
黒崎「謝らないで下さいよ〜!
あ、これから仲良くしたいからお互い名前で呼びませんかぁ?
同い年だし〜、敬語もなしでっ(^^)」
『そ、そうですね』
黒崎「だ〜か〜ら〜、敬語!」
『あ、うん(^^;)』
(なんだろう..この感じ..
自分のペースがまるで無くて、どんどん流されるような..)
この異様な初対面の日から、
地獄の日々は始まってしまったのだった。
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作者名:Shima | 作成日時:2016年4月13日 15時