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小野「かーみやさん」

スタジオに戻る途中、自販機の横に
立っていた小野さんと会った。

神谷「..何だ、小野君か..」

小野「酷い!神谷さんひどいっ!
楓太君、体調どう?」

『おかげさまで、もう大丈夫です。
ご迷惑おかけしました』

小野「そっかそっか、良かった(^^)」

ほんの数秒、3人に間に沈黙が流れた。

神谷「楓太君、スタジオまで1人で戻れる?」

『え..はい、大丈夫です』

神谷「先戻っててくれる?すぐ行くから(^^)」

私は、2人を残して1人スタジオへ向かった。
なんとなく、「どうしたんですか?」とは聞けなかった。

********************************************************

小野side

(さすが神谷さん(^^))

僕の目を見て、2人で話せる空間をつくってくれた。

神谷「...小野君、どうかしたの?」

小野「いやぁ、さすが付き合い長いだけありますよね」

神谷「...」

小野「...神谷さん、どうするんですか?
このままにしておくんですか?」

神谷「..何が?」

小野「またまた〜、とぼけないで下さいよ(^^)
まあ僕はしばらく様子見でもいいと...」

神谷「..だから、小野君。何の話?」

小野「..僕も分かってますんで、隠そうとしなくても」

神谷「..いい加減、怒るよ?」

(え、ちょっと待って。神谷さんまさか...)

小野「神谷さん、楓太君のこと..
気づいて...」

神谷「楓太君の生い立ちの事は、さっき片岡さんから
みんな聞いたろ?それがどうかしたの?」

小野「...神谷さん、1つ質問なんですが」

神谷「何?」

小野「僕から楓太君へのスキンシップを
執拗に怒ってたのって..」

神谷「初対面であんなことされたら、男女関係なく
嫌がる人は嫌がるだろ?それぐらい考えないと..」

小野「あ〜...」

...気づいていなかった。
驚きしかない、あんなに周囲の変化に敏感な
神谷さんが..まさか気づいていなかったなんて。

小野「...いや、ならいいんです。
神谷さん..うん、はい。そうですね」

神谷「何だよ!まじで!」

小野「さ、スタジオ戻りましょ〜」

神谷「あ、おい!待て!!」

(神谷さん、あなたは優しい人だから
事実に気づいたとしても、きっと...)

と、いう事で僕はしばらく様子見に
徹することにした。

(ま、僕はエレベーターの時から気づいてたけどね(笑))

僕と神谷さんは、そのままみんなが待つスタジオへ
騒々しく戻って行った。

作者より→←25



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作者名:Shima | 作成日時:2016年4月13日 15時

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