声優ですね (ページ28)

今日:7 hit、昨日:12 hit、合計:52,592 hit

23 ページ28

..夢を見ていた。
幼い頃、孤児院にいた頃の夢。

楓太「A、お母さんがいなくても
俺がいるからさみしくないだろ(^^)？」

A『うん！！A、お兄ちゃんとずっと一緒にいる！』

・
・
・

？「...ん、...くん！...楓太君」

『...ん』

気づくと私は会議室のような部屋のソファーに寝ていた。

『...あれ、ここは。アフレコ...』

小野「スタジオの中で倒れちゃったんだよ？」

ハッと横を見ると小野さんがソファーの側に座っていた。

小野「大丈夫？気分とか...」

『すいません、初日からこんな』

小野「気が張ってたんだよ。何もかも初めてだしね。
ゆっくり休みな」

『あ、あの他の方は...』

小野「ああ、片岡さんと福山君は近くに買い出し行ってる。
他の人は別シーンのリハ中だよ(^^)」

『小野さん、もしかして休憩中だったんじゃ..』

小野「いいのいいの(^^)気にしなーい♪」

(皆さんに迷惑かけちゃったんだな...)

落ち込んでいた私は左手に違和感を感じた。

『！！小野さん、手！』

小野「ん？あ、楓太君がね。寝てるとき少しだけ
うなされてたから..手握ったら少し落ち着いてくれて」

『...あ、ありがとうございます//』

ガチャッ
神谷「小野くーん、次だよ～」

《..........》

神谷「...小野君？君は隙あらばと..」

小野「え？..あ、こ、これは誤解だから！
じゃあ楓太君、ゆっくり休んでてね。はははははは～(^O^;)」

小野さんは足早に部屋を出て行って、リハーサルが終わったのか、
神谷さんが部屋に入ってきて私の側に座った。

神谷「気分はどう？気持ち悪いとか..」

『全然大丈夫です！あ、でもおでこの所がちょっと痛いかも...』

神谷「ん？どれどれ、見せて？」

(あっ///)

神谷さんは自分の手で私の前髪を掻き分けて、
痛みを訴えたおでこを触った。

神谷「ああ、倒れた時にぶつけたのかな..
少し赤くなってる。今日の帰り、僕の部屋に
寄っていきなよ(^^)救急箱あるから」

『ありがとうございます//』

(ダメだ...自分の免疫の無さを痛感する(*_*))

神谷「楓太君、あのね。...さっき片岡さんから
楓太君が生まれてからの事聞いたんだ」

『え、片岡さんから？』
(お兄ちゃんが話してたのかな..)

神谷「嫌だったかもいれないけど、今日来てる声優は
みんな聞いた。お母さんの話題が出てからこうなっちゃったから、
もしかしてって...」

『お恥ずかしい話、その通りです』

私は意を決して告白した。