声優ですね (ページ20)

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(次は...506号室)

エレベーターで5Fへ上がり、506号室の前に立った。

(神谷さんは、この部屋の人も先輩だって言ってたな。
しっかり挨拶しないと...)

ピンポーーン...

.....

.....

.....

.....

(あ、ここは本当にお留守みたいだな
...一応、挨拶に来たことだけ残しておこう)

ポケットに入っていたメモとペンを取り出し
今日から下の階に越してきた者だということ、
挨拶に来たが不在だったため今日は失礼したと
いうとこをメモに書いて、扉に付属されている
ポストの向こう側に挟むように入れた。

(...また明日来よう)

私は506号室を後にして、エレベーターへ向かった。
↓のボタンを押すと、ちょうど1Fから5Fへあがってくるようだ。

《ポーーーン..5Fです》

そのアナウンスとともに扉が開かれると、
中に帽子に目深にかぶり、黒縁のメガネを
かけた高身長の男性が乗っていた。

その人は、スッとエレベーターから出ると

？「どうぞ」

と、扉を出て押さえエレベーターに乗るよう
誘導してくれた。

『あ、すいません』

？「いえいえ、手離しますね」

『ありがとうございました(^^)』

私のお礼にペコッと頭を下げて
その人は自分の部屋に向かって行ったようだった。

(自分みたいな人にも、ああいう対応を
してくれる人...素敵な人だなぁ)

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？side

？(今日はすっかり遅くなっちゃったなぁ)

エレベーターに乗り、凝った首をグルグルと回した。

？(そういえば、今日神谷さんの隣の部屋に
新しい子が越してくるんだっけ？..どんな子だろう。
もう来てるのかな...)

そうこうしているうちに、あっという間に5Fへと
到達した。すると扉の前に1人、エレベーターを
待っている人がいた。
僕は、エレベーターから出て扉を手で押さえ
その人に乗るよう促した。

『ありがとうございました(^^)』

そうお礼を言われ、少し今日の疲れが取れた気がした。

自室、506号室に戻るとポストに何かが挟まっていた。
それは、今日神谷さんの隣に越してきた子からであろう
メモ書きだった。

？「あれ、さっきの子もしかして...
え、でも片岡さんから聞いてた子って...」

少し自分の中で腑に落ちない部分があったが、

(今日来てくれたのに悪かったな。
明日は自分から挨拶に行ってみよう)

と、明日も早い事を思い出し
早々に眠りに就いた。