切なる願い１０ ページ11
志「A、ちょっと電話貸して。」
ポケットに入れてある携帯を渡した。。
志摩さんは受けとると、陣馬さんに電話を掛けた。
志「陣馬さん、対象の車両に紫色の花。
恐らくショウブの花束です。
購入店舗はフラワーショップ松木。
前足探って下さい。」
志摩さんは、電話を切ると私に電話を返してくれた。
『何かあれば使え。』
私は、そう言って無線の隣に置いた。
丁度そのとき、志摩さんのスマホから音声が流れてきた。
志「きたきたきた。」
加「親父は僕が何をしても気に入らないんです。
親父の言うとおりにしないと、認めてもらえなかった。
自分が全て正しくて、反対する人間は全て間違ってる。
親父はそういう人です。
だから、高校卒業してすぐ、家を出て、東京に出たんですけど頭ないから、暫くは日雇いで。
ネットカフェに寝泊まりして、半年くらい経った頃、偶然岸に合ったんです。
岸は、僕の中学の同級生で、事情話したら”じゃあ、うちの会社こいよ”って紹介してくれたんです。
其れで漸く月給もらえて、アパートにも住めて、有給まで貰えるようになって、人間らしい暮らしが出来るようになりました。
岸は、僕の恩人です。」
伊「良い奴じゃん」
志「御殿場を越えて、国道138を藤山田方面へ向かいます。」
志摩さんは、無線を取り連絡をした。
『長時間運転。変わるか？』
伊「ありがとうAちゃん。
でも、大丈夫ー！」
「皆パワハラの被害にあってて、あんまり酷いから岸が怒って専務を殴ったんです」
伊「そりゃ殴りたくもなるわ」
妻「殴っていいわよ、そんなの」
伊「だよな。
うん、殴っていいよ」
「でもそれで岸はクビになっちゃって」
伊「えー」
志「上司殴ったらなるな」
伊「いや、殴ってクビになるなら俺を殴った志摩もクビじゃないとおかしい」
夫「パワハラの事もっと上の人に話したの？」
志「この夫婦、本当に人質か？」
伊「はい話逸らしたー」
志「Aの言うとおりかもしれないな。」
聞える呼吸音からも、脅されているようには聞えない。
夫「それで、岸くんが専務さんを。」
「天珠だって、あいつは殺されても仕方のない人間だって、岸が…」
伊「あっ。
油断した。」
志「距離ー！」
伊「分かってるよ。
ま、今の聞いたよな。
加々見は犯人じゃない」
志「ならどうして逃げる。」
伊「自分の無実を証明するために決まってんだろ。」
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もち(プロフ) - 初コメ失礼します！「切なる願い18」の一番最後のところが「五十嵐」になってますよ・・・多分「陣馬」だと思います！初コメでの指摘、すいません。陣馬さんの娘っていう設定が良いですね！まだ途中までしか読んでないですが作品が面白くていい作品だなって思います！ (12月25日 19時) (
レス) @page19 id: 6d322150f3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：九十九 | 作成日時：2020年9月8日 8時
