日本語学校2 ページ28
『分かりました。
しかし、少しだけ言わせて下さい。
警察官としての私ではなく、マイさんの友達の1人として。』
私は、警察手帳を志摩さんに渡した。
『はっきり言って、国がどうのとか知らない。
そんなのマイさんを傷つけていい理由にはならない。
いい加減にしろって言いたいですよ。
犯人を殴りたいですよ。
だって、貴方は、外国人労働者の痛みが分かっているんですよね?
なら、どうしてです?
どうして、彼等に手を差し伸べず、犯罪へと導いたんですか。
一体どうして。
国が間違っているなら、訴えるのはそっちです。
私の大切な友人を巻き込むな。
国がとか、罪悪感から逃れようとすんな。
私は、貴方が話してくれることを待ちますよ。
あんなにステキな友達が好きだと言う人が根っからクズな人なわけがない。
私はマイちゃんを信じます。友人として』
志「失礼します。行くぞ。」
志摩さんに、警察手帳を返された。
ーーー
メロンパン号に戻るまで笑顔の志摩さん。
『どうかしましたか』
志「全部持っていかれたな、と」
伊「あ、きたきたー!おかえりー。」
メロンパン号で待っていた伊吹さんが窓から手を振る。
志「おとなしく待ってたな。」
伊「待てと言われたから志摩ちゃんのお手並を信じて見たんだけど。任意同行できなかったのかよー?」
『伊吹さん、落ち着いて下さい。』
志「できなかったが、あれはクロだ。」
伊「自首すると思う?」
志「自首しなかったら証拠を見つけて逮捕するまで!」
伊「だな。」
『ですね。』
3人の意志が団結すると、メロンパン号のエンジンをかけ墨田署に戻った。
志「Aのあれで自首しなかったら本当にクズだな。」
伊「え?何?どうしたの?」
志「かっこよかったんだよ。
これで自首したとこで、俺の説得じゃない。
Aの言葉で動かされたと言っても過言ではない。」
『やめてください。
マイちゃんの友人として少し言っただけです。
一未さんのおかげですよ。』
伊「え?何?俺すごくいいとこ見逃したじゃん!
で、なんて言ったの?」
志「なんだっけかなー?
警察官の私としてではなく・・・」
『物覚え良すぎます。
早く忘れて下さいね。』
伊「ずるーい!後でこっそり教えて志摩ぁぁー!」
『言ったら志摩さんの恥ずかしい秘密言っちゃいますよ。』
志「あー!!うるさいうるさい!
それに、恥ずかしい秘密ってなんだ。」
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イマツギ(プロフ) - 早く続きが見たいですね!更新頑張ってください!応援しています。 (2020年9月12日 21時) (レス) id: e522761e6b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:九十九 | 作成日時:2020年9月5日 0時