第一話 ページ3
『……。』
ぱっと、深い夢から醒めた感覚。
ゆっくり半身を起こすと、ぱらり、と茶色がかった黒い髪と、体に掛けられていた真っ白で滑らかすぎる手触りの上質なシーツが肩から滑り落ちる。
視線を巡らせようとすると、最初に目に付いた見知らぬ天井。はて、私の知る場所にこんな場所はあったか?と首を傾げる。
陽当たりのいい部屋だ。
ここはまるで陽だまりの中で、天気のいい日に外で寝るとこんな感じなんだろうなぁと呑気な考えをする。ほのかに花の香りもする。
もう一度眠りにつきたい衝動を抑え込み、重い体を引きずってベッドから出る。
「おや、漸くお目覚めかい?」
いつの間にか扉が開いており、聞き覚えのある間延びした声がして振り返る。
『太宰。…おはよう。』
「おはよう!いい朝だね。入水日和だ。」
なんて言って笑うものだから思わず吹き出す。
手を引かれ、リビングにある大きめのソファに腰掛ける。きっとここは太宰の家…基、新しく作ったセーフハウスだろうか。
態々職場の近くを選んだ事に苦笑する。
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作者名:玉兎 | 作成日時:2021年5月10日 4時