第11話ー�� ページ15
拓人side
承「考えられない？」
ス「うん､多分拓人もだけど…ずっと忘れられていたから､例えママたちが記憶が戻ったとしても私はどんな顔してママに会えば良いかなんてわからないし…」
俺の方に目を向けながら話すスカーレットの言葉に俺は首を縦に振るしかなかった
スカーレットの言うとおり俺も今さら日本に戻って妹弟に何て話せば良いのやら…
それどころかあいつらは承太郎より年上だしとっくに成人してる…なにより俺達はここに居る期間が長すぎた…
ス「だから…ずっとそっちに居るってことはないと思うな…」
承「わかった…だけど俺はこれまでもこれからもずっと姉ちゃんのこと姉ちゃんだと思ってるからな｡」
ス「うん！ずっとずっと承太郎のお姉ちゃんだよ！」
承「拓人､アンタには感謝してもしきれねぇ…何て言ったらわからねぇ｡多分当時姉ちゃんだけがスタンド使い狙われていた可能性も低くないと思うんだ｡
物心ついたときには姉ちゃんが居なくて寂しい部分もあったが姉ちゃんとこうしてまた再会出来て話せてるのはアンタのおかげだ…」
拓「んな面と向かって言われると照れるぜ！
でもそうだな､俺は今でも思うよ…あの日あの場所でたまたま一緒にいた俺とスカーレットがこんな長い間一緒に過ごすなんて思ってなかったからな…」
ス「そうね…」
承「すまねぇ､じゃあ行くな…」
ス「うん､行ってらっしゃい！」
拓「おう､またな！」
その後しばらくしてから承太郎から恐らく俺達を襲ったであろうスタンド使いを倒したと手紙で連絡があった
ス「本当に承太郎はたくましくなったのね…」
その手紙を読み進めていると「あのとき言い忘れたことがある､おふくろに側に居てくれないか」
きっとこれは承太郎なりに俺等に気を使ってのことなのかもしれない､これなら自然に俺等はホリィさんの具合を見に行ったことになるのだから
拓「行ってみるか？」
ス「で､でも…」
スカーレットの目線の先にはカルテだった
要するに患者が来たとき対応する人が居ないと言いたいらしい
拓「ちょっと頼んでみ」
ス「え？」
拓「先生ならなんとかしてくれるかもな？」
ス「あっ…！」
そう､スカーレットの精神科の元担当医の先生だ｡あの人から色々教わったし､スカーレットには今でもアドバイスをくれるすごい優しく良い先生だ｡
こっちに来てからスカーレットが俺等のことを話したのも先生だけだ｡
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作者名：孔丞さくラ | 作成日時：2020年2月18日 10時
