男嫌いがFFIに出るそうです【４】 (ページ44)

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No.188　君のサッカーにはページ44

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ｰフィディオsideｰ

A「実験台でも、機械でもありません！！！」

大きくそう叫んだ彼女は、髪の毛をくしゃりとつかみ、結んでいる髪の毛が乱れる

実験台、機械

そんな言葉を君は言っていた

俺は、はじめて君と会ったことを思い出す

円堂とサッカーをすることになって、
グラウンドに向かった

そこに君は居たんだ

ﾎﾟﾝﾎﾟﾝﾎﾟﾝ､と自由自在にボールをリフティングしていて、そこから円堂に向かって放つシュートは女の子であるにも関わらず、すごい威力をもっていた

彼女の第一印象は

“サッカーが上手な女の子”

だった

でもオフェンス、ディフェンスの勝負をした時
5人で誰が最初にシュートをうつかの勝負をした時の彼女を見ると、
勝負であるのにも関わらずとても楽しそうな
笑顔を浮かべていて、

本当にサッカーが好きなんだなと思った

そんな彼女が“機械”…？

そんなわけ、ないだろう

俺はAのことを見る

顔は俯いていて表情がよく見えないが、
だんだん彼女はﾌﾞﾂﾌﾞﾂ言いながら、
その場にうずくまっていった

きっと、Mr.Kになにかを言われているんだ

俺はそんな彼女の近くに行き、

大きな声で

ﾌｨﾃﾞｨｵ「目を覚ませ！！！」

と言った

するとAは埋めていた顔を上げ、
俺の顔を見上げた

だんだん彼女の瞳に光が入っていく

ﾌｨﾃﾞｨｵ「君は実験台でも機械でもないだろう！！」

そう言うと、彼女の瞳は泳ぐ

A「っでも…！」

ﾌｨﾃﾞｨｵ「機械なんて、そんなわけないだろう？

だって君のサッカーには“心”がある」

驚いたのか、泳いでいた彼女の瞳が止まり、俺の目を見つめた

そんな彼女の目を俺は捉える

ﾌｨﾃﾞｨｵ「君のサッカーには君の“心”が詰まっている。
もし“機械”なのなら、俺は君のサッカーになにも感じてなんかいなかった。

大丈夫さ。君は“機械”なんかじゃない」

俺がそう言うと、他のみんなも

円堂「そうだぞ！！Aは“機械”なんかじゃない！！」

佐久間「ああ！」

鬼道「“実験台”でもないぞ」

不動「ﾌﾝｯ、当たり前だろ」

A「みん、な…」

ﾌｨﾃﾞｨｵ「立とう、A！」

俺が手を差し伸べると、Aは一瞬顔を曇らせ、戸惑ったがゆっくりと俺の手を取った

そして、Aはゆっくりと立ち上がる

A「ありがとう！！フィディオ！

みんなっ！！」

彼女は、真っ直ぐな瞳を向けてそう言った

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