165 ページ19
.
今年の初雪はどうやら本日、クリスマスらしい。
朝ベッドの近くのカーテンを少し開くと、ベランダ一面が真っ白になっていた。
『わぁ、雪…』
思わずAが声を漏らしてそう言っていると、後ろからすっと腕が伸び、Aの身体を抱きしめる。
『わ、！』
界「…寒ぃ」
『見て、見て界！雪！』
界「…あぁ。それより…お前身体大丈夫か」
そう聞いてくる界をAは顔を赤くしてパシリと叩いた。
どうやら昨日はお楽しみだったらしく、そのまま寝てしまったのか
素肌で抱きしめられているため肌同士がか密着し、自分の鼓動の速さが聞こえてないか不安になる。
界「…音、速。笑」
『や、やだっ』
Aの細い首筋に顔を埋め、ちゅ、と音を立てて跡をつける界。
そんな界の行動にAの自然と甘い声が漏れる。
それを合図に、界は後ろから首から背中へと舌を這わせ、胸の突起を引っ掻くように弄り出す。
『か、界っ！！朝だよ！！？』
界「いいだろ別に」
『良くないっ！！今日遊びに行くって言ったじゃん』
界「…わかった」
そう言って渋々離れる界。
昨日盛り上がったおかげでAの腰は既に砕け散っているが、今日は絶対にデートしたい、という気持ちだけで必死に腰を上げ立ち上がる。
界「…まだ時間あるだろ、大人しくしてろ」
そう言ってポン、と頭を撫でた後何やらキッチンへ向かい、作業する界。
『…これ、お昼までに治るかなー…』
腰を擦りながらベッドの上で待っていると、界が両手にマグカップを持って戻ってきた。
界「ココアで良かったか？」
『！ココア好き！…わぁ、生クリーム乗ってる！』
界「好きだろ」
『うんっ』
コツン、とお互いのマグカップを合わせ、一口口に含む。
ふわりとココアと生クリームの甘さが口の中に広がり、思わず顔を綻ばせるA。
そんなAを見て、界は普段能面の様な顔とは打って代わり、愛おしそうな表情を浮かべ、頭を撫でた。
界「今日どこ行くんだっけ？」
『…デート、ってことしか決めてない…』
界「『…』」
界「…今日は家な」
『…だね』
無計画で何かするという考えがない二人は、結局いつもの様にお家デートとなったのであった。
『クリスマスなのに…』
界「…肉食い行くか」
『私が作る！！』
界「…ふっ、そう」
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1187人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
なたん(プロフ) - 更新楽しみにしています (5月14日 10時) (
レス) @page20 id: 6590863194 (このIDを非表示/違反報告)
蘭 - 初めまして！界くんの夢主ちゃんへの愛がひしひしと伝わってきてとてもキュンキュンして読ませて頂いております！！次回の更新も楽しみにしています！ (2022年12月3日 15時) (レス) id: e9a63b31f5 (このIDを非表示/違反報告)
A(プロフ) - 続きを楽しみにしてます！ (2022年9月8日 12時) (レス) @page15 id: c5820b78bf (このIDを非表示/違反報告)
りおな(プロフ) - この物語面白いです‼︎更新楽しみにしてます‼︎待ってます (2022年8月5日 10時) (レス) id: 6ae3b63c2c (このIDを非表示/違反報告)
翔(プロフ) - 初めまして、界好きなのでありがとうございます。展開が面白いです。更新楽しみにしております。 (2021年12月19日 12時) (レス) @page19 id: c7d3164cef (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：異端 | 作成日時：2021年10月24日 13時
