太宰さんの言う通り。 ページ8
乱「暇だ〜外でたいぃ〜」
与「今出たらマフィアか組合に頸を捥ぎ取られちまうよ。」
新聞をペラペラとめくる与謝野女医は乱歩さんに辛辣な言葉を返す。
社「監視映像に異常は時ないか。」
『はい。今の所は何も変化がありません。』
私は靴を脱いで椅子の上で三角座りをして膝の上に手を重ね、その上に顎を乗せてぼーっと液晶を見つめている。
社「この講堂は通常入り口が存在せず侵入には地下の廃路線を通る他ない。」
故に敵兵が侵攻してきた時、路線内の監視映像によって事前にそれと知れる。
社長は古い書物を片手に目もこちらに向けない。
与「道中は罠も満載だしねえ。この地形で侵掠戦なんて余程の大軍隊でもなきゃ二の足を踏むさ。」
与謝野女医は楽しそうに話す。私は液晶を見つめたまま。
乱「戦争なんて退屈だよ!駄菓子の備蓄は半日で尽きたし…。」
ずっとご機嫌斜めだった乱歩さんが閃いた、とでも言わんばかりに顔を明るくさせた。
乱「与謝野さん、A、これで花札やろう。」
私が見ていた液晶が目の前から消える。
与「おやおや、何賭ける?」
『私花札は苦手なんですよ〜…』
乱歩さんの目が液晶に釘付けになった。
『乱歩さん?』
与「どうしたんだい?」
与謝野女医が立ち上がる。私も何かあった事を察し、椅子から足を下ろして靴を履いた。
乱「社長。攻勢を呼び戻した方がいいよ。」
社長は敵か?と書物を閉じ、液晶に近く。
社「襲撃規模は何人だ?」
乱歩さんはくるりと液晶を社長の方に向ける。液晶が背を向ける直前に見えた線路内に立つ者。
中也さん。
乱「一人だ。」
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作者名:めぐ | 作成日時:2020年4月7日 18時