私の最推しは太宰さん。 ページ37
中也さんが安心した様に目を瞑ってこちらに倒れ込んだ。
中「悪い。力が入んねえんだ。肩貸してくれ。」
『お疲れ様です。』
太「肩じゃないのだけど。Aちゃんの胸に頭置くとか何考えてるのさ。」
不機嫌を隠そうともしない太宰。
ありがとうございます、という意も込めて中也さんの柔らかい髪を撫でた。
太「ちょっと。中也ばかり構ってないでよ。私だってもう一人を異能で抑えていたし、爆弾まで仕込んだのだよ?」
少しくらい褒めろ、というじっとりとした目を向ける太宰さんは先ほどまでのかっこよさはどこに行ったのか、駄々をこねる子供の様だ。
『はい。お二人揃っての双黒なのだと感じました。中也さんの戦う姿もかっこよかったですし、太宰さんの中也さんへの優しいお顔がなんとも…』
太「ちょっと待って。私この蛞蝓に優しい顔なんてしたつもりないんだけど!?」
かっこいい…と呟きながら少々嬉しそうな中也さん。
太「もう。なんだっていうの?私よりもこの蛞蝓が好きなの!?」
太宰さんがまるで別れ際のメンヘラ彼女かのような発言を投げる。
『太宰さんは私の一生の推しです!中也さんは勿論かっこいいですが、私の最推しは太宰さんだけです!』
太宰さんについて語る私はきっと、ふんす、と効果音が付きそうな程のオタクの顔だろう。
太「推し、ね…。」
『最推しは太宰さんだけですよ!』
ジ「信じられない…あのラヴクラフトが…。君たちは一体」
太宰さんはスッと立ち上がり、笑みを見せる。
太「悪い奴の敵さ。」
ラッキーアイテム
外套
252人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「文豪ストレイドッグス」関連の作品
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:めぐ | 作成日時:2020年4月7日 18時