太宰さんと森。 ページ28
真っ暗な森を歩く。月明かりしか頼りがない。鬱蒼とした木々が今にも動き出しそう。
『太宰さん。こんな山奥、もっと大人数で来た方が良かったのでは?』
太「大丈夫だよ。Aちゃん。怖いなら抱き着いていてもいいんだよ!」
『子供じゃないです。』
太「そうじゃないんだけどなあ…。」
結構山奥まで来た所に一件、小さな山小屋が見えた。
太「あれがQの監 禁施設か。」
ついに目の前にまで来る。小さなログハウス。日本らしくはなく、「オシャレな別荘」と言われればそんな気もしてしまう。本当にここが監 禁施設?
そのログハウスのドア前まで来た時、真っ暗闇からカッと光が当てられた。振り返ると体格のいい男の人がズラリ。
…死ぬ?
「こんばんは。
うちの作戦参謀は敵行動の予測が得意なもので。」
太「…罠か。」
『ジョン・スタインベックとハワード・フィリップス・ラヴクラフト。』
先日の組合の資料に書いてあった人達だ。
ジ「綺麗なお嬢さんに覚えててもらえるなんて光栄だよ。」
太「下がって。」
太宰さんが前に立つ。太宰さんに手を掴まれている為、異能を出す事ができない。
『太宰さん、手を』
離してください、と言おうとした時、敵のハワード・フィリップス・ラヴクラフト(長いので以下はラヴクラフトさんと呼ぶ事にする。)を目掛けて大きな岩が飛んできた。それにより砂埃が飛び、目を瞑った。
銃撃音が響く。そしてカランカラン、と金属が落ちる音。
『太宰さんご無事ですか?』
太「はあ。」
目を開けて太宰さんをみると、頭に手を当ててため息をついていた。
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作者名:めぐ | 作成日時:2020年4月7日 18時