太宰さんには隠さなきゃ。 ページ17
敦「…やっぱり僕は」
『私は敦くんの様な人生は送ってない。」
ずっと危険は家族が払ってくれてたし、普通の学校生活。強いていうならば高校時代の軽いいじめくらい。クラスメイトのほとんどに無視されたり、仲が良かった筈の友人に見に覚えの無い噂を流されたり。
私にとってはそれがトラウマで人と深く関わるのが苦手だ。人に大きな期待はしないし、仕事は人に任せて不安になるくらいなら自分が全て行う。
でも、たったこれだけ。暴力を受けたとか、明日食事が出来ないかもしれない不安とか、感じた事もない。
『だから敦くんがどういう風に今回の出来事を捉えて、どんな風に考えるか、きっと私とは全然違うと思う。…そんな私の考えだけど、』
自分にも他人にも期待はしない方がいい。期待をしなければ絶望もない。
こんな事敦くんに言うべきじゃない。
『いや、なんでもないや。とりあえずお休みね。』
手を振って敦くんと別れる。
__私よくわからんやつすぎない?はあ。反省。
敦「あ、Aさん。」
『ん?』
敦「太宰さんに会う前に、それ、隠した方がいいと思いますよ…いや、太宰さんがしたなら隠さない方がいいんでしょうか。」
自分の首を指差しながら言う。
首…?……
『うわあああああ!』
中也さんに噛み付かれた痕。
忘れてた…敦くんになんてものを見せてしまったの私。
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作者名:めぐ | 作成日時:2020年4月7日 18時