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太宰さんは激怒した。 ページ43

少し離れた所の人達がざわついている。

鏡「いた。」

『え?』

鏡花ちゃんが走り出す。え、はや!?
もしかしてさっき走った時は私に合わせてくれてたの?


「あああっエリスちゃん!」

男性の声が聞こえ、そちらを見ると金髪をふわふわと巻いた人形のような少女。かわ、いい…。

ざわついている人々の中にナオミちゃん、潤くん、賢治くんと敦くんもいた。
鏡花ちゃんはたったったっと走り寄り、敦くんに突っ込む。

敦「鏡花ちゃん!Aさん!」

鏡花ちゃんと目線を合わせるようにしゃがむ敦くんはまるでお兄ちゃんだ。

敦「迎えに来てくれたの?」

鏡「…心配した」

敦「ありがとう」

にっこりと笑いかける彼に、弟を重ねる事はできなかった。
私は静かにその場を後にする。

…私来る意味なかったなあ。




太「Aちゃん、どこに行ってたの。」

探偵社の扉を開けた瞬間、ひんやりとした空気に包まれた。声が出ない。息が詰まるような目をして、微笑む太宰さんが目の前に。

太「ねえ、何があっても外出ちゃダメって言った事、覚えてる?」

『おぼ…えてます…』

「にっこり」その擬音がこんなにしっくり来る笑顔を私は初めて見たかもしれない。その張り付けた表情でいうのだ。

太「そう、よく覚えていたね。良い子だ。」


彼は笑っているはずなのに私の体は恐怖を感じているようで、手が震え、呼吸が不規則になる。

太「では何故外に出た?私に言わないどころか、事務員さんに嘘まで吐いたようじゃないか。」

スッと笑顔も、声の暖かさも、私の体温も、全てが消える。

『ごめんなさい』


太「更に、携帯に電話しても出ないと思ったらデスクに置きっぱなしと来た。…わざとかい?」

太宰さんと過呼吸。→←太宰さんには内緒。



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(=^・^=) - ん〜。抱けたら、で良いか〜。 (2020年12月21日 14時) (レス) id: b3d6820988 (このIDを非表示/違反報告)
(=^・^=) - 太宰さんに抱かれるのかな? (2020年12月21日 14時) (レス) id: b3d6820988 (このIDを非表示/違反報告)
めぐ(プロフ) - 坂竹会長さん» 妄想にお付き合いいただきありがとうございます!塾お疲れ様です。何となくの時間での更新なので突然更新したりしなかったり…自由奔放更新ですが宜しければお楽しみください(*^^*)コメントありがとうございます、とても嬉しいです。 (2020年4月7日 11時) (レス) id: 6e196d0d59 (このIDを非表示/違反報告)
坂竹会長 - 太宰さんッッッ!!!(( 黙れ 最近ちょうど塾が終わって家に着いてひと休みするタイミングで更新されてみれるので私はとても幸せです!お体に気をつけて更新頑張ってください! 失礼しました(。-_-。) (2020年4月6日 20時) (レス) id: 49f17fb925 (このIDを非表示/違反報告)
めぐ(プロフ) - 神夜神美さん» ありがとうございます。太宰さんのかっこよさは一周回って罪ですよね…! (2020年3月27日 18時) (レス) id: 6e196d0d59 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:めぐ | 作成日時:2020年3月26日 20時

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