太宰さんとポメラニアン。 ページ10
注文をした後、ピロリンと電子音がする。バッグからスマートフォンを取り出す。「中原中也」と表記されている。
太「え?消してないの?メール来たの?見たら目が腐っちゃうよ。消した方がいいよ。」
『それは嫌です。』
スマートフォンのロックを解除し、内容を見る。「昨日は疲れて寝ちまった。すまない。朝早くからメールするのもどうかとは思ったんだが、今しておかないとタイミング逃しちまう気がして。気が向いたら返信くれ。」と。
とても真面目な方なのだなあと思う。
太「そろそろいいでしょ。」
没収〜と、ひょいっと手からスマートフォンが取られる。
太「男といるのに他の男とメールなんて許せないよ。」
むすっとしながら自分の外套の内ポケットにしまう。
太「ふふ、取ってみる?
私の、外套を、暴いて?
……なんて、後でちゃんと返してあげるよ。」
ふわりと甘い香りが店内を包む。「お待たせしました〜」と給仕さんが珈琲と紅茶、パンケーキを運んでくれた。思わず子供のように喜んでしまう自分に少しだけ恥ずかしさを感じながら、手を合わせる。
『美味しそう…!!いただきます。』
太「ふふふ。Aちゃんのそういう切り替えの早い所好きだよ。」
フォークとナイフで一口サイズにカットし、口へ運ぶ。パンケーキの甘さとベリーの酸味がちょうどいい。ふわふわ過ぎて口の中でほどけます…。
このふわふわ感…
『ポメラニアンみたい…』
太「ぶっ!?…ふふふ、ポメラニアン?あは、んふふふ」
珈琲カップを置いて、大笑いされる。
『そ、そんなに笑います?』
太「んふふ、Aちゃんはほんと面白いよ。パンケーキの比喩にポメラニアンとはね!!」
大笑いする太宰さん可愛い…それでいて上品…眩しい!!!太宰さんが眩しい!!
『だ、太宰さんも食べたら分かります!』
ずいっと一口サイズのパンケーキを太宰さんの口の前に差し出す。
太「…ありがとう。あーん」
…あれ、これ関節キスになるのでは?このフォーク…
太「ん、甘いね。ふわふわで、確かにポメ…ふふふ…ポメラニアンだ、んふふ」
フォーク…太宰さんの…唾液…
太「…あーんまでしてくれるなんてね、ふふふ。」
太宰さんの…エキスたっぷり…
太「…ちょっと。フォーク持ち帰りは禁止だからね。」
『え』
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(=^・^=) - ん〜。抱けたら、で良いか〜。 (2020年12月21日 14時) (レス) id: b3d6820988 (このIDを非表示/違反報告)
(=^・^=) - 太宰さんに抱かれるのかな? (2020年12月21日 14時) (レス) id: b3d6820988 (このIDを非表示/違反報告)
めぐ(プロフ) - 坂竹会長さん» 妄想にお付き合いいただきありがとうございます!塾お疲れ様です。何となくの時間での更新なので突然更新したりしなかったり…自由奔放更新ですが宜しければお楽しみください(*^^*)コメントありがとうございます、とても嬉しいです。 (2020年4月7日 11時) (レス) id: 6e196d0d59 (このIDを非表示/違反報告)
坂竹会長 - 太宰さんッッッ!!!(( 黙れ 最近ちょうど塾が終わって家に着いてひと休みするタイミングで更新されてみれるので私はとても幸せです!お体に気をつけて更新頑張ってください! 失礼しました(。-_-。) (2020年4月6日 20時) (レス) id: 49f17fb925 (このIDを非表示/違反報告)
めぐ(プロフ) - 神夜神美さん» ありがとうございます。太宰さんのかっこよさは一周回って罪ですよね…! (2020年3月27日 18時) (レス) id: 6e196d0d59 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:めぐ | 作成日時:2020年3月26日 20時