流れてきた太宰さん。 ページ44
乱「ここだ。」
「遅いぞ探偵社!」
何やら河原に沢山の警官さん達が。
事件でしょうか。これの解決の為に乱歩さんはいらしたのでしょう。
乱「ん 君誰?安井さんは?」
「俺は箕浦。安井の後任だ。本件はうちの課が仕切る。貴様ら探偵社は不要だ。」
乱「莫迦だなあ。この世の難事件は須く名探偵の仕切りに決まってるだろう?」
どどんと乱歩さんは腰に手を当ててため息混じりに言う。
箕「抹香臭い探偵社など頼るものか。」
なんで。と少し拗ねたような乱歩さん。何かお菓子持ってきてないかな、と私は鞄を漁る。
箕「殺されたのが…俺の部下だからだ。」
箕浦さんの部下である青年が白い布をぱさりと捲る。女性の…。
こういったものは職業柄全く見ないものでもないが、やはり慣れない。少し後ろにさがり、乱歩さんの影に入る。乱歩さんも気付いているでしょうが、何も言わずその場にいてくれる。
「今朝、川を流れている所を発見されました。」
乱「…ご婦人か。」
胸部を銃で三発、それ以外は不明。殺害現場も時刻も弾丸すら貫通しているため不明。
乱「で、犯人は?」
箕「判らん。職場での様子を見る限り特定の交際相手もいないようだ。」
乱歩さんはくいっと帽子をひき、
乱「それ、何も判ってない、って言わない?」
と。
箕「だからこそ素人あがりの探偵になど任せられん。さっさと…」
「おーい、網に何か掛かったぞぉ」
現場が騒然とする。
…なんか胸がザワつく。
敦「何です?あれ。」
「証拠が流れていないか川に網を張って調べているのですが…」
青年も心做しか焦っているように見える?
「ひっ人だァ!人がかかってるぞ!」
なんか
箕「なんだと!まさか第二の被害者!?」
いや…
網に掛かった何か。砂色の外套が目立つ、青年。
「やあ敦くん、仕事中?おつかれさま。」
敦「ま…また入水自 殺ですか?」
箕浦さんが訝しげな目で見る。
太「うふふ独りで自 殺なんてもう古いよ敦くん!
前回美人さんの件で実感したよ。矢張り死ぬなら心中に限る!独りこの世を去る淋しさの何と虚しいことだろう!」
敦「え?じゃあ今日のこれは」
太「これは単に川を流れていただけ。
Aちゃんとの待ち合わせも兼ねてね!遅くなってごめんね!!」
敦「なるほど。…え?Aさん?」
こちらをまんまるの目で見つめる敦くん。私を巻き込まないでください…。箕浦さんの目が怖いです…。
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麗(プロフ) - 30ページ 敦を「僕のせいで を は不要かなと思います (2021年4月11日 8時) (レス) id: 411fa15fdd (このIDを非表示/違反報告)
一沙 - 夢主、重症と見たり (2020年4月9日 14時) (レス) id: c108e162c7 (このIDを非表示/違反報告)
めぐ(プロフ) - 星来さん» ありがとうございます!更新はできるだけ頑張ろうと思っています、一緒にキュンキュンしましょう〜! (2020年3月25日 16時) (レス) id: 6e196d0d59 (このIDを非表示/違反報告)
星来(プロフ) - 今最高にハマってます…文スト作品の中でここまでキュンキュンしたの初めてですわぁぁぁ更新心から応援してお待ちしてます!! (2020年3月25日 10時) (レス) id: 5ba0477dc2 (このIDを非表示/違反報告)
めぐ(プロフ) - そるてぃーらいちさん» ありがとうございます!妄想にお付き合いいただき感謝です(*’ω’*) (2020年3月23日 19時) (レス) id: 6e196d0d59 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:めぐ | 作成日時:2020年3月13日 1時