【銀魂】女隊士と愉快な仲間達４３

２００９話 ページ9

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☆ 坂田side ☆



「どうぞ、召し上がれ」



出された卵雑炊をパクリと食べればやはり美味しい。目の前にいるAの料理の腕は確かだ。
「それ食べて元気出してください」とニコニコしているソイツにあっという間に空になった食器を渡せば洗いに行く。



「あ、もうこんな時間ですね。そろそろ戻らないと土方さんに叱られちゃう」



帰り支度を始めるAに俺は疑問しか浮かばない。ドッキリ的な何かをしたいのはわかったがこれといったことはされていないような、なんというか。
別にされたい訳ではないけれど。それはそれで。

完璧に翻弄されていることには気付かずに「送ってやる」と言ってしまう俺。「わ、悪いですよ」と手を横に振って断るが強引に送ることにした。



「旦那の匂いはやっぱり落ち着きますね」

坂田「･･････」

「ずっとくっついてたいです･･････なんちゃって」



原チャリのエンジン音に今にも掻き消されそうな声で呟いた。しっかり俺の耳には届いていて、思わず動揺する。それがバレないように咳払いをして返事をしないでいればその道のりは一瞬だった。



「何か、わざわざすいません。ありがとうございました」

坂田「気にすんな」



帰ろうとすれば袖を掴まれる。Aの顔を見れば「次、いつ会えますか」と上目遣いで聞いてきた。
俺は黙る。兎に角黙る。そしてどこにもぶつけることの出来ない行き場のない感情を取り敢えずAの頭を殴るというところで発散した。



「痛っ」

坂田「やめろそういう事言うの」

「満更でもなさそうな顔してたくせにー！」

坂田「そうだよだからやめろっつってんだよクソ」



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