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お盆がもたらしたメガシンカ ページ5

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ぞろぞろと戻ってきたクラスメイト達は、古びた机に突っ伏して居眠りをする私を見て、驚いたように声を上げた。やがて担任にも「始業式くらい出なさい」とくだらない説教をされ、右耳から左耳に聞き流すという狡猾な術でその場をやり過ごす。

誰かさんよりも遥かに真っ黒になった男子や、髪の毛をバッサリ切って短くし、イメージチェンジを図っていた女子。三者三様の変化を見せる彼女らに私は、微々たるジェラシーさえ抱いていた。



『別にお前は……今のままのお前でいいだろ』



いつの日か受け取ったそんな言葉は、今も心の奥底にある頑丈に封をされた箱の中で、すやすやと眠っている。柄にもなく、大切にしているのだ。たかが、言葉一つを。

たまにこうやって自己満足をするために引っ張り出しては、都合良く解釈して記憶をより素晴らしいようにアップデートを繰り返す。常に上書き保存されているおかげで、原形なんて分からない。……そこだけは、気付いているけれど。





「Aはホント変わんないね!羨ましいわ、この白い肌!」

「まあまあそんな褒めなさんな。白雪姫って呼んでくれさえすれば良いから」

「どちらかといえば白過ぎて魔女の方だけどね」

「誰がマレフィセントだ」

「言ってねーよ」





「作品変わっちゃってるし」と呆れたように笑うのは、普段から仲良くしている子で、何気に三年間ずっと同じクラスのヤドン(尚、テスト前はヤドキングになり、生理中はシェルダーにこもる)。由来はポケモンのそいつにそっくりだからで、鈍感でマイペースなところも瓜二つなのだ。本人も「一番好き」だと提言しているのだが、初対面の人が聞くと悪口を言っていると認識されることもしばしば。


予想外に長くなったヤドントークはそこまでにして、私はぼーっと教室の壁に掛けられている時計を見つめた。午後からは普通に授業があるので、既に放課後が待ち遠しい。まあ、その割には家に帰りたいわけではないのが不思議なところだ。





「なんかすっごい映画観たくなってきたんだけど。放課後、映画館行かない!?」

「行ったってアンタのあだ名がヤドンからフォーキーに変わるだけだよ」

「誰がゴミだ!!」

「ゴミ箱に入りたがるフォーキーとシェルダーに入ってるメガヤドラン。そっくりじゃん」

「ゴミ箱とシェルダーを一緒にしないでもらえる!?」





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身勝手な指図は規則的→←残暑という名の言い訳



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こころ(プロフ) - 言葉遣いや、主人公ちゃんの気持ちの表現の仕方がすごい好きで、読んでいて面白いです。ゆっくりで良いので更新待ってます! (2020年9月30日 20時) (レス) id: efbab0acfd (このIDを非表示/違反報告)
小笠原@銀トッキー - この主人公のノリ、好きです!更新頑張ってください (2020年5月27日 12時) (レス) id: d7fcd729d7 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:堕天使 | 作成日時:2019年9月20日 20時

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