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二十三センチの団結の証 ページ29

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……結局、万事屋さんには塀に手をついて立ってもらい、私はその背中をダッシュで駆け上がり、その助走を活かして塀瓦の上に飛び乗った。
「ありがとうございます」と不安定な足場の中、頭を下げる。こちらの気持ちが残さず伝わったかどうかは不明だが、彼は自動二輪車に再び乗り込むと、足跡を背中につけたまま走り去って行ったのだった。


早急に部屋へと戻った私は、何事もなかったかのように自室へと入室し、着替えて就寝。──……そして現在、その翌日の朝である。

実を言うとあまり良い睡眠をとれた訳ではない。興奮冷めやらぬ状態で布団の中に収まったからか、ギンギンに目が冴え続け、若干の寝不足感が拭えないのだ。しかし、それらを悟られてはなるまいと、平然を装って朝食に向かう。





「おはようございます、お嬢様」





廊下ですれ違う使用人が次々と頭を下げるこの光景が異様だという自覚はなく「おはよう」と何度も口にする朝は、清々しいとまで思っていた。外に出てみたことにより、それが可笑しなことだと何となくは理解したのだけれど、理解したところで、何かが変わるはずもない。

所詮今の私にできるのは、黙って歳を重ねることのみ。





「お嬢様」

「うん?」

「本日の予定をお話しても宜しいでしょうか」

「うん」





米粉で作られたパンを頬張りながら、じいやの声に適当に返事をする。ハッキリ言って、朝食の時間に必ずあるこの一日のスケジュール確認は記憶しようという努力をする気がないので、さらっと聞き流して構わない。どうせ事細かにじいやが私を動かしてくれるため、覚えるだけ無駄という結論に至ったのだ。





「そして十三時から稽古を再開し、十七時まで──」

「うんうん」





それよりも、今日は人生初の通話をしてみたい。
勿論、黒電話の扱い方など知ったこっちゃないので、レクチャーしてくれる人材は見繕わなければならないが、只今両親は不在。つまりは、私を咎める人間が居ないのである。

昨晩暗記した数字の羅列を頭に思い浮かべて、ぬるくなったコーヒーを喉に通した。





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数百キロの決意テレパシー→←無意識的ガンガンいこうぜ



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堕天使(プロフ) - 瑠々さん» 返信遅れました瑠々さーーん!いつもありがとうございますほんとにすきです。そう言って頂けて嬉しい限りですが全然、私なんてまだまだ全然です。これからも精進していきたいですよろしくお願いします!! (2019年5月25日 22時) (レス) id: 725743dc16 (このIDを非表示/違反報告)
瑠々 - 面白かったです。とても。どう頑張っても、堕天使さんの文章には追いつけませんね。 (2019年5月18日 6時) (レス) id: ff21270137 (このIDを非表示/違反報告)
堕天使(プロフ) - 柚木さん» 柚木さん!!コメントありがとうございます!!もう、ほんとに嬉しい限りで嬉しいがすぎて令和早々死にかけておりますが、柚木さんのために生きて更新頑張ります!!!!(;;)こちらこそ平成は素敵なものになりました、ありがたいです、私もずっと愛しております!! (2019年5月8日 13時) (レス) id: 725743dc16 (このIDを非表示/違反報告)
柚木(プロフ) - 堕天使さあああん!!!本当に大好きです!!なんでこんなに面白い作品を作ってくれるんですかァァ!!平成ではありがとうございました!!令和も負担がかからない位で活動を頑張ってください!!大好きです!!愛してます!! (2019年4月30日 22時) (レス) id: fe2805c04d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:堕天使 | 作成日時:2019年4月11日 20時

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