（１） ページ18
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そろそろ炎暑が訪れる頃、学生には毎度の事ながら悩まされるものがあった。夏休みという八割が幸せに満ちている単語の意味を噛み砕く前、避けられないテストという悪夢が私達を襲うのである。
「どいつもこいつも勉強、勉強、勉強って……そんなに勉強が大事か!?テストが大事かァ!?将来必要無ェよあんなもん!!」
青春の音色は、雑音とも呼べない程にくすんでいた。状況に応じて晴れやかにはなるのだけれど、一ヶ月に一度あるかないかというとてつもない確率で、残された人生に目も当てられない現状。
何もかも上手くいかない日々とまでは言わないものの、思い通りに事が運ぶことなど少なく、ゆっくりと黒目を失くす。
「たとえ思ったとしても担任の前で言う台詞じゃねェぞそれ!!」
「だって嫌じゃないですかァ!!先生だって絶対に子供の頃思ってた側の人間スよね!?」
「否定はしねェが逃がしはしねェからな!!さっさとペン握れ!!」
白衣をだらしなく羽織った銀髪の担任。
生徒に対してそこまでねちっこく叱るタイプの教師では無いので、生徒からの人気はそこそこであるが、自分を棚に上げる癖を持っているので個人的にはあまり好まない。
銀髪なんて、登録者数が四桁にやっと到達して調子に乗り始めた破天荒を名乗るユーチューバーみたいな髪色をしているというのに、スカートが少しだけ短いと「ビッチか」と教師とは思えない言葉を口にして副流煙を撒き散らす。学生の見本となっていなければならない大人として、最底辺だろう。
夕陽の射し込む教室で、私は拘束されていた。
テストの結果があまりにも悪かった為に「担任として見過ごせない」という理由で捕まったのだ。同時に餌食となった神楽ちゃんという名の女の子は、私を華麗に生け贄として差し出し、三階という高さの窓から飛び降りて、グラウンドを駆け抜けた。
十年と幾つという齢にして、残酷な人間の騙し騙されを経験する事になってしまったのは、単純に経験値とはならずにショックが大きい気がする。
……と、まあ説明はそこら辺にしておき、シャープペンシルの芯を補充した。
「お前の馬鹿さは嫌になる程知ってたつもりだったが、ここまでたァ……」
「あの、勝手に呆れられても困るんですけど。好きで馬鹿になった訳じゃないんで」
「沖田も土方も、捕まえる予定だったが取り逃しちまったんだ。こうなったら徹底的にA、お前をしごいてやんよ」
「明日の教室には血が舞いそうですね」
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（２）→←この世の全ては赤点だらけ【テストを終えた学生さんへ� �
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なゆなゆ(プロフ) - リクエストです。もうすぐ誕生日なので辰馬で作って欲しいです！ (2018年7月27日 12時) (
レス) id: 299a5e5ef0 (このIDを非表示/違反報告)
おと(プロフ) - 堕天使さん» 草。 (2018年7月14日 9時) (レス) id: 6e4da90966 (このIDを非表示/違反報告)
堕天使(プロフ) - おとさん» 泣いた (2018年7月14日 7時) (レス) id: 725743dc16 (このIDを非表示/違反報告)
堕天使(プロフ) - シャープ♯さん» いえいえこちらこそリクエストありがとうございました！またいつでもお待ちしているので、気軽にどうぞ！！そして、お誕生日おめでとうございます(いつか知らない)幸せな毎日を遅れることを祈っております！ (2018年7月14日 7時) (レス) id: 725743dc16 (このIDを非表示/違反報告)
おと(プロフ) - 堕天使さん» そしてすき。大好き。愛してる。 (2018年7月13日 20時) (レス) id: 6e4da90966 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：堕天使
| 作成日時：2018年6月20日 16時
